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2008.05.02 特集

もうひとつの日本

 巨大なアウトレットモールが出現し、ますます大衆化が進む軽井沢。その喧騒から離れ、国道18号線を西に走り、中軽井沢駅の交差点からに北上した山間に、「星のや 軽井沢」はある。

 森に入るとすぐに現れるレセプションで車を預けたゲストは、スタッフが運転する専用の車で谷の集落に入り込む。

 「星のや 軽井沢」のコンセプトは、「もう一つの日本」。外国の影響をまったく受けずに日本独自の文化が続いたならこう存在した、という架空の時代背景を元に創造された、空想が生んだ日本の風景なのである。筆者がもし、旅慣れた裕福な外国人に「日本で最上級の宿を一つだけおしえてほしい」と尋ねられれば、迷わずこの宿の名を挙げるだろう。「星のや」は日本を代表する温泉旅館として極めて完成度の高い施設だと言える。

 点在する客室は離れ家。いずれの客室も高い天井と広い窓を備え、寝室とリビングが独立して存在する。暗闇の美しさを考慮したつくりのため、客室の中は薄暗いが、それが日本家屋っぽくて落ち着く。「床座リビング」と呼んでいる、周りにクッションを敷き詰めた掘りごたつ式の幅広い座卓が窓際に位置しているが、ここからは池を囲んだ星のやの美しい光景を見渡すことができる。

 客室のタイプは川沿いに面した水波の部屋、谷の集落や野鳥の森を臨む山路地の部屋、庭が付いている庭路地の部屋があり、ウェブサイトから好みの部屋を選ぶことができる。

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