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2008.03.24特集

男の習い事〜古武術の世界も見えてくる和太刀を学ぶ〜

緩む。抜く。たるむ。

力を使わない体の動きを実感する

殺陣、立ち廻りというと元気に機敏に刀を振り回す印象が強いが、講座の最初は体術、体の使い方の練習から。
「僕自身は武道でよく言われる“気”や“波動”なんていうものをあまり信じないほうなんです。体の使い方によっては自分で力を入れなくても、相手を倒したり、押さえられた状態から抜け出たりできるんです」
講師三人が連なってしっかり清水さんの膝を押さえ込んだ状態から、相手を転がす技。膝に力が入りすぎていたり、腰が高いと簡単に押されてしまうが、清水さんは微動だにしない。逆にスッと腰を落とすと押さえた講師のほうが後ろに転がってしまう。
正しい姿勢、つまり重心が定まっていて、抜く、緩むという感覚を覚えれば、筋肉の力は必要ない。ほんの少しの動作で動くことができ、相手に無駄なくエネルギーが伝わるのだ。言い換えれば、和太刀で正しく、美しい動きが身に付ければ、身体の歪みが少なくなり緊張していた筋肉が緩むので、不思議とイライラや切迫観念も消えていくのだ。


膝が抜ければ、足さばきも軽やかに

刀や木刀を手に持つと、どうしても意識は腕や上半身の動かし方に行き肩や腕に力が入る。これでは華麗な剣さばきは不可能。
「明治以降、胸を張って肩に力を入れ、顎を引くのが正しい姿勢だと言われ続きました。ところが宮本武蔵が自ら書いたといわれる二刀流の絵図を見ると、両肩やみぞおちの力が抜けて落ちた状態の姿勢なんですね」
この姿勢が一番楽に上半身が動かせるのだと言う。また、そのスムーズな動きを可能にしているのは実は腰からの下半身、特に足さばきなのである。
「意識を腰に置いて、膝の力が軽く抜けた感じが、足運びがスムーズにできる状態です。それが出来れば全身力むことなく軽やかに動くことができます」
長時間、仕事でパソコン画面を見続けていると肩も腰も固まってしまう。すると全身の動きはギクシャクしたものに。でも、和太刀を覚えると人間本来の柔らかい動きに戻ることができるのだ。


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