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こだわりの酒屋さんに聞いた、酒の話


作り手の思いが酒をおいしくする

■カリスマ酒店店主が語る日本のお酒の魅力とは?

東條辰夫さん

▲一般大衆のための地酒屋として、幅広い客層から愛される内藤商店店主、東條辰夫さん。

都内でも屈指のリキュールディーラーとして知られる、内藤商店店主の東條辰夫さんに、お酒との出会い、そして日本のお酒の魅力について伺った。

「30年くらい前に、奥さんの実家であるこのお店を継いだんだけどね。元々はデパートの出。だから、商売人としては問題なかった。商品管理や店内のPOP、陳列の仕方にもそれなりのセオリーがある。ただ、お客さんにお酒をすすめるという立場上、お酒の知識が必要と感じましてね。とにかくお酒の歴史から造り方、種類まで、なんでも勉強しました。もともとお酒が好きというのもあったけど、酒屋になったらさらに魅せられるというか、まったく苦痛じゃなかった。知れば知るほど奥が深いんですよ。造り手の思いみたいなものが味として表れるわけですから。

当時は都内で飲めるお酒というのは限られていたけど、今では田舎のホンモノのお酒に酒屋や飲み屋などで簡単に出会える。いい時代になりましたよね」

■嗜好は時代とともにサイクルする

店内風景

▲都内では手に入れにくいプレミア商品から定番まで、約4500アイテムをリーズナブルな価格で販売する。

東條さんが酒屋を始めた当時のお酒事情はどんなものだったのだろうか?

「毎日2時間はお酒を飲むようにして勉強しましたね。今でもその習慣は続いてます(笑)。当時は日本酒といっても、純米酒の約三倍の清酒を作り出す“三倍醸造”で作った、砂糖でベタベタするようなお酒が“おいしい”とされて出回っていたんです。戦後の米不足対策というか、酒税の増収も狙ってのことなんですが。その後、新潟を中心に米の甘みを引き出した”本醸造”が生まれて、淡麗の時代になっていくわけです。焼酎も下町のナポレオン“いいちこ”から始まって、麦、芋の順にブームが来ている。次は米焼酎が来るとみています」

■焼酎は銘柄より自分の好きなジャンルを知るべし!

お客さんとのコミュニケーション

▲客とのコミュニケーションを重視する東條さん。試飲しながらの品定めも可能だ。

勉強していくと、地域や風土、水の違いによってさまざまな種類の日本酒や焼酎が存在していることを知り、その奥深さにハマってしまう。次に焼酎の地域性についても聞いてみた。

「焼酎となると九州が中心になりますよね。米なら熊本、麦は長崎の壱岐や大分、芋は鹿児島、雑穀は宮崎と、大きく分けるとこんな感じ。ただ、細かく掘り下げていくと、芋の淡麗は宮崎の奥地にしかなかったり、米どころ秋田や新潟なんかにも米焼酎は存在したり……。地域というより、それぞれ焼酎の味、自分の好みを知ってから銘柄を掘り下げて行くと、楽しいんじゃないかな」


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