透明な海に浮かぶ水上コテージ
遥か彼方へと抜けていく、澄み渡った海にぽっかりと浮かぶ水上コテージ。
そこには、いったいどんな仕掛けがあるのか? いたってシンプル、「ただ海の上に建っているだけ」である。
世界中の名立たるホテルチェーンが豪華な設備などで競っている。しかし水上コテ
ージに豪華設備は似合わない。値の張る建築資材を使って、コテージ一棟ずつを組み上げているわけでもない。水上コテージがつくられていく現場を目にしてとても印象的だったこと、それは、超マイペースな現地の親方職人たちがひとつひとつ組み立てる光景だ。真っ黒に日焼けした体と透明に輝く海が見事な一体感となって感動ものだが、その建物の意外な安普請ぶりは「この現場は見ないほうが良かったかな」と思うこともある。
それなのに、水上コテージが醸し出す魅力は、どんな最新鋭のホテルであっても、どんなに贅を尽くした部屋であっても、決して乗り越えることはできない。水上コテージとしてそこに存在していること、その“ロケーション”こそが全てだといって言いだろう。水上コテージを作ることができる場所は珊瑚礁によって囲まれた環礁地帯に限られる。外海の波から隔絶され、そして足元の波の音すら聞こえてこないほどの静寂。はるか先まで広がる浅瀬に直射日光が反射し、白く透き通った海。“この世の楽園”となるべき条件が、最初から揃っている。
贅沢な景色に自分の体を溶け込ませるには、豪華な設備はかえって邪魔だ。水上コテージがあるリゾートエリアは、タヒチ、ニューカレドニア、モルディブなどが有名で、たいてい1泊10万円程度は下らない宿泊料金で安くはないが、部屋のなかにいるだけで全てを完結させ、快適に過ごせる機能が完璧に備えられている一方、調度品も含め全てにわたって無駄のない、意外なほどのシンプルさが追求されていることに、いつも感心させられる。
水上コテージには「お約束アイテム」がある。部屋の中央にある“下が覗けるガラス窓”。このガラス窓からはわずか1、2メートル下にゆら
ゆらと泳ぎ回る南国の暢気な魚たちが見える。そんな優雅な眺めに浸っていると、あっという間に時間は過ぎていってしまう。眺めているうちに、海に入りたいと思えば、部屋のデッキからいつでも海に降りることもできる。こんなに海と一体化した時間を過ごせる機会なんて、そうめったにない。“そして、カヌーで水上から運んでくれるルームサービス”。一見なんて贅沢なサービスだろうと思うが、しかし実際には1度経験すれば十分。そんなに大げさに持ってきてくれなくてもいいのではと思うほど、なんとも微妙に気恥ずかしい。
夜になると、デッキから空に満天の星、そして足元には漆黒に包まれた海が広がっている。まるで、穏やかな夜の大海原を航海でもしているかような感覚。昼間の開放感とはまた違った表情を見せる水上コテージ、そして周囲の雰囲気に、感慨を新たにする。同じホテルの水上コテージであっても、一棟一棟が完全に独立しているからこそ、そこから見える景色はそれぞれ違う。朝焼け、夕陽の角度などを考え合わせながら部屋選びをしてみるのも、これまた贅沢な楽しみだ。
水上コテージに泊まるならば、とにかくあくせくせずに、ひたすらのんびり、コテージでの1日をたっぷり満喫してみることをオススメ。帰国後、しばらくは現実に戻れなくなることも確実であるが。

ージに豪華設備は似合わない。値の張る建築資材を使って、コテージ一棟ずつを組み上げているわけでもない。水上コテージがつくられていく現場を目にしてとても印象的だったこと、それは、超マイペースな現地の親方職人たちがひとつひとつ組み立てる光景だ。真っ黒に日焼けした体と透明に輝く海が見事な一体感となって感動ものだが、その建物の意外な安普請ぶりは「この現場は見ないほうが良かったかな」と思うこともある。 それなのに、水上コテージが醸し出す魅力は、どんな最新鋭のホテルであっても、どんなに贅を尽くした部屋であっても、決して乗り越えることはできない。水上コテージとしてそこに存在していること、その“ロケーション”こそが全てだといって言いだろう。水上コテージを作ることができる場所は珊瑚礁によって囲まれた環礁地帯に限られる。外海の波から隔絶され、そして足元の波の音すら聞こえてこないほどの静寂。はるか先まで広がる浅瀬に直射日光が反射し、白く透き通った海。“この世の楽園”となるべき条件が、最初から揃っている。
贅沢な景色に自分の体を溶け込ませるには、豪華な設備はかえって邪魔だ。水上コテージがあるリゾートエリアは、タヒチ、ニューカレドニア、モルディブなどが有名で、たいてい1泊10万円程度は下らない宿泊料金で安くはないが、部屋のなかにいるだけで全てを完結させ、快適に過ごせる機能が完璧に備えられている一方、調度品も含め全てにわたって無駄のない、意外なほどのシンプルさが追求されていることに、いつも感心させられる。
水上コテージには「お約束アイテム」がある。部屋の中央にある“下が覗けるガラス窓”。このガラス窓からはわずか1、2メートル下にゆら
ゆらと泳ぎ回る南国の暢気な魚たちが見える。そんな優雅な眺めに浸っていると、あっという間に時間は過ぎていってしまう。眺めているうちに、海に入りたいと思えば、部屋のデッキからいつでも海に降りることもできる。こんなに海と一体化した時間を過ごせる機会なんて、そうめったにない。“そして、カヌーで水上から運んでくれるルームサービス”。一見なんて贅沢なサービスだろうと思うが、しかし実際には1度経験すれば十分。そんなに大げさに持ってきてくれなくてもいいのではと思うほど、なんとも微妙に気恥ずかしい。夜になると、デッキから空に満天の星、そして足元には漆黒に包まれた海が広がっている。まるで、穏やかな夜の大海原を航海でもしているかような感覚。昼間の開放感とはまた違った表情を見せる水上コテージ、そして周囲の雰囲気に、感慨を新たにする。同じホテルの水上コテージであっても、一棟一棟が完全に独立しているからこそ、そこから見える景色はそれぞれ違う。朝焼け、夕陽の角度などを考え合わせながら部屋選びをしてみるのも、これまた贅沢な楽しみだ。
水上コテージに泊まるならば、とにかくあくせくせずに、ひたすらのんびり、コテージでの1日をたっぷり満喫してみることをオススメ。帰国後、しばらくは現実に戻れなくなることも確実であるが。





