激変する北谷町。砂辺エリアには米軍関係者のジョートーアパートが立ち並ぶ
この日は酷暑だった。陽射しが肌に突き刺さるように痛い。車のエアコンも、強い陽射しに負けてしまうほどだった。とにかく暑いから、冷たいものでも食べて、身体の中から冷やしたいなと思った時、久しぶりに砂辺のぜんざい屋がふと浮かんだ。
観光客として来ていた頃から、沖縄に来た時は必ず訪れていた店「ぜんざいの富士家」だ。アンティークな雰囲気の変わらない店内にほっとする。テーブルは古いミシン台。そこに運ばれてきたぜんざいの横には、これまた変わらず「亀せん(亀甲せんべい)」がちょこんと置かれているのもうれしい。今日はバニラソフトをトッピング。おでこが痛ぁ〜となるくらい、冷え冷えだぁ!

身体が冷えたところで、防波堤へ。防波堤にはグラフィティーが描かれていて、新しいものもあれば、もう消えかかっているものもある。防波堤沿いを歩いていると、きれいに整備された休憩スペースが。屋根つきの休憩所の前は広くなり、夕涼みにはサイコーだろうな。これはいつ頃、整備したのだろう? そんなに前ではないはずだ。

このあたりから先の海沿いには、外国人向けの賃貸住宅が立ち並ぶ。道を隔てたすぐ前が海。しかも西向きだから、目の前の水平線に太陽が沈む、ベストビューだ。相当、家賃も高いはず。

そこからさらに進み、側道を入ると、そこは同じカタチをした連棟式の賃貸住宅がずらーり。つい数年前まではなにもなかったエリアだ。停まっている車は「Y」ナンバーばかり。一見、見た目はジョートーそうだけど、はっきり言って安っぽい作りだ。でも建物の中はきっと広いのだろう。なぜなら外国人用の賃貸住宅用の建坪は(たしか)100平米以上、火災報知器とガス探知機常備、アパートなら2階以上はベランダに非常梯子設置など、米軍の細かいインスペクション(検査)があるからだ。このインスペクション項目をすべてクリアしないと貸せないのである。
なぜそこまでして外国人向けの住宅を建て続けるのか。その理由は、米軍関係者の住宅には、日本政府から「思いやり予算」が支給されるため、1軒あたり、?十万円という高い家賃収入が見込めるためだ。「思いやり予算」とは、1978年に、在日米軍基地で働く日本人従業員の労務費の一部(62億円)を、「思いやり」という名目で負担したことに始まったもの。その後、この予算は拡大し続け、本来ならば米軍が負担すべき基地の運営費用にもかわらず、その一部=労務費のほか、訓練移設費、住居費や水道光熱費、娯楽・保養施設などのハコモノ、果ては労務時に限られるべきなのに、プライベートで使用する高速道路代金までも、日本が負担するに至っている。話を戻そう。この思いやり予算があるために、土地持ちや不動産会社は、建てるなら外国人向けの賃貸住宅を!となる。北谷に限らず、基地の近くのエリアにはたくさんの外国人向けのアパートなどが立ち並んでいる。アラハビーチ沿いのベストビューに立ち並ぶエゲツナイ色やデザインのマンションは、どれもがこのテの住宅だ。
砂辺の外国人ジョートーアパートと道を隔てて、古びた町営砂辺団地が建っている。思いやり予算でぬくぬくとジョートーアパートで暮らす米軍人たち。そして、負担を強いられて税金を払う日本国民の住まいが、この古びた狭い団地という、この落差はいったいなんなのだろうか。このままでいいのか。開始当初から昨年までに日本が負担した駐留経費の総額は、すでに3兆円を超えた。米軍にとっては、なんともありがたい、たれ流し状態の「思いやり予算」。しかしこれは、すべて日本国民の血税が使われていることを忘れてはいけない!





