Soul Campの「ふたば」は、イジメられっ子が伝えるリアルメッセージ
インディーズから沖縄限定でリリースした「BIG MAMA」。ヴォーカルの半蔵が、命にかかわる大手術を前にした母親へ、感謝の気持ちを伝えるために書き下ろしたこの曲は、ライブを通して幅広い年齢層の人たちの心に響き、県内だけで3,000枚を超えるヒットになった。04年の暮れのことだ。
誰でも、照れくさくてなかなか思うように伝えることのできない想いが聴く人の心をうつのだろう。あの頃、ストリートライヴやイベントで偶然通りかかった人が、この曲を聴きながら涙する姿を、僕は何度も目にした。

Soul Campは、98年にMC半蔵とプログラマーKOMEが出逢い結成したユニットから始まった。その後、NAOTOを迎えて2MCになり、DJ MORIKIが正式加入して、04年11月に発表したファースト・シングルが、先出の「BIG MAMA」だった。
そして満を持して翌05年3月に「BIG MAMA」でメジャー・デビュー。この曲は全国区となって10万枚のヒット・シングルになった。「BIG MAMA」も含む、当時の彼らの“リアル”を映し込んだファースト・アルバム『Soul Campus』。焦らずに自分の歩幅で歩いていくよ、と亡き友へと誓うセカンド・シングル「Journey」とリリースした後、MC NAOTOが脱退。3人となったSoul Campが、「Journey」から約2年ぶりにリリースした待望のニュー・シングルが「ふたば」だ。
カバー・ジャケットのイラストは、まるで新緑の若葉が、光射す方に向かって両手を広げて、大きく深呼吸しているようにも見える。歌を聴きながら、このイラストは、「ふたば」でSoul Campが伝えたい想いを象徴しているのではないか、と思った。「ふたば」を書こうと思ったきっかけは、ホームページのBBSへの書き込みからだと半蔵はいう。
「今イジメにあっていて、学校に行けなくて引きこもってしまっている子からの書き込みでした。それを読んだ時に、なぜか自分が通っていた中学校の校舎と、ふたばが浮かんだんですね。それでふたばの絵を描いてメンバーに見せて。イメージはこうなんだけどって伝えて…」
「先にオケだけがあったんです。黒いペンだけで描いたその絵を見た時に、なんとなくイメージは見えてきましたね」とMORIKIはいう。
「BIG MAMA」もそうだが、Soul Campには半蔵の実体験がもとになった曲が多い。実は、半蔵自身もイジメ経験者だったと漏らす。
「中学校の2年間、自分もすごく孤独を感じていて。誰も助けてくれないし、誰も気づかないふりをする。その頃を思いだしながら書いていました。自分は一人の友達のおかげで救われたんです。その友達が1年の時に、同じようなイジメにあっていて。オレが助けたことがあったんですよ。2年になって、オレが同じような立場になった時に、そいつが助けてくれた。そいつとは今でも仲がいいですね。そういうイジメの経験をしたから、自分で命を絶ってしまう子供たちの気持ちもわかるんです。自分はたまたまそこまではいかなかったけど、どういう心境なのかというのはわかる。1行目の〈僕を誰も振り返ることはなく〉という気持ちとかもね。絵でいうと、まわりの景色がモノクロで、自分だけに色があるという感じなんですよ」








