やはり、ワケ爺さんが最大の難関。
このせちがらい時代にオイシイ話はない。この爺さんに、私は行けるとこまで付き合って見ようと思った。安全で失敗のない人生よりも、転んでは起きあがる人生の方が楽しいのに、決まっているからだ。
建築確認は8月末にスンナリとおりた。
9月上旬公庫窓口の富士銀行旭川支店の担当者から私の職場に電話が入った。
「通路部分の佐藤(爺さんのこと)さんの抵当権が障害になって困っています。抵当権の順位の入れ替えができなくて、公庫の審査が通らなくなりました」という。
つまり、通路部分も含めて、爺さんの土地は宅地部分全体で銀行の抵当にはいっている。その借り入れの銀行は旭川信用金庫だ。その本店の担当者は爺さんが4ヶ月ローンを滞納していると言う。したがって9月中に道路部分にあたる抵当権分の150万円を支払い、通路部の抵当権の抹消登記をしなければ、公庫の順序入れ替えはできないと言い出したのだ。
つまり、旭川信用金庫が住宅公庫につぐ2番目の抵当権者になることを避けたのだ。担当等としてはギリギリの選択であり、賢明な判断である。
爺さんが約束の期日までに借金を払いさえしてくれれば、すべてがまるく収まるのだ。
またしても私たちは直接家をたてるという理由ではなく、爺さんをめぐるトラブルのため旭川へ行かねばならなかった。
知り合いの弁護士に相談してみた。
土地売買の契約書には抵当権の抹消は唱われている。しかも、登記簿上での私たちが所有する真正な道も確保されていない。したがって、この2点については契約違反であるから訴訟もできるという返事だった。しかし、それには時間もお金もかかる、それにその爺さんには、違約金を支払える余力はあるのだろうかと、弁護士は現実的なこという。
「実際的な選択肢として、残った75パーセントを150万円で買い取ったほうがいいでしょうネ。前回は25パーセントで400万なんですから、賢明な選択じゃないですか」だって。
逆に進言されたよ。だけどさ、弁護士って連中は、どうしてこうタマがないのだ?
最初から、逃げの姿勢がアリアリじゃないか。結果的に実益を選択したほうが、クライアントのためだという判断は分かる。しかし、ここは社会正義を貫きたいとか、当然筋を通しましょう、とかたまには言ってみたらどうだ。
実際、そうしたほうが、現実的なのは私だって分かっている。しかし、私たちは困難な方向へ強行突破しようと考えていた。なにも嫌なことまでして自分たちの家を作る必要はないからだ。
さっそく、翌日仲介に入った不動産業者と爺さんにファックスで連絡をとった。
「この度の土地契約に関して重大な契約違反がありますので、早急におそくとも九月末までに抵当権の抹消登記をお願いします。実際の登記簿謄本で証明願います。また、通路部分の整備については早い時期に完了させる確約書を送付願います。
この件について九月中に返答がない場合には当方としては、弁護士を代理人として法的措置をとりますのでご了承ください」
本当はこういう大袈裟で、ブラフめいた強行策はとりたくなかったが、やむを得ない気持ちだった。契約時に抵当権のことは分かっていたし、通路も測量され分筆されていたのだから、その時点で解決しておけば、いまさらここで問題になることはなかったのだ。その意味で非はこちらにもあるのだ。
9月上旬公庫窓口の富士銀行旭川支店の担当者から私の職場に電話が入った。
「通路部分の佐藤(爺さんのこと)さんの抵当権が障害になって困っています。抵当権の順位の入れ替えができなくて、公庫の審査が通らなくなりました」という。
つまり、通路部分も含めて、爺さんの土地は宅地部分全体で銀行の抵当にはいっている。その借り入れの銀行は旭川信用金庫だ。その本店の担当者は爺さんが4ヶ月ローンを滞納していると言う。したがって9月中に道路部分にあたる抵当権分の150万円を支払い、通路部の抵当権の抹消登記をしなければ、公庫の順序入れ替えはできないと言い出したのだ。 つまり、旭川信用金庫が住宅公庫につぐ2番目の抵当権者になることを避けたのだ。担当等としてはギリギリの選択であり、賢明な判断である。
爺さんが約束の期日までに借金を払いさえしてくれれば、すべてがまるく収まるのだ。
またしても私たちは直接家をたてるという理由ではなく、爺さんをめぐるトラブルのため旭川へ行かねばならなかった。
知り合いの弁護士に相談してみた。
土地売買の契約書には抵当権の抹消は唱われている。しかも、登記簿上での私たちが所有する真正な道も確保されていない。したがって、この2点については契約違反であるから訴訟もできるという返事だった。しかし、それには時間もお金もかかる、それにその爺さんには、違約金を支払える余力はあるのだろうかと、弁護士は現実的なこという。
「実際的な選択肢として、残った75パーセントを150万円で買い取ったほうがいいでしょうネ。前回は25パーセントで400万なんですから、賢明な選択じゃないですか」だって。
逆に進言されたよ。だけどさ、弁護士って連中は、どうしてこうタマがないのだ?
最初から、逃げの姿勢がアリアリじゃないか。結果的に実益を選択したほうが、クライアントのためだという判断は分かる。しかし、ここは社会正義を貫きたいとか、当然筋を通しましょう、とかたまには言ってみたらどうだ。
実際、そうしたほうが、現実的なのは私だって分かっている。しかし、私たちは困難な方向へ強行突破しようと考えていた。なにも嫌なことまでして自分たちの家を作る必要はないからだ。
さっそく、翌日仲介に入った不動産業者と爺さんにファックスで連絡をとった。
「この度の土地契約に関して重大な契約違反がありますので、早急におそくとも九月末までに抵当権の抹消登記をお願いします。実際の登記簿謄本で証明願います。また、通路部分の整備については早い時期に完了させる確約書を送付願います。
この件について九月中に返答がない場合には当方としては、弁護士を代理人として法的措置をとりますのでご了承ください」
本当はこういう大袈裟で、ブラフめいた強行策はとりたくなかったが、やむを得ない気持ちだった。契約時に抵当権のことは分かっていたし、通路も測量され分筆されていたのだから、その時点で解決しておけば、いまさらここで問題になることはなかったのだ。その意味で非はこちらにもあるのだ。





