戦争を知らない僕のコマンド・セーター。
サープラス好きの僕にとっては見逃すことなど出来ないアウティング・セーター。それがコマンド・セーターだ。
ミリタリーウェアには惹き付けられてしまう。生み出された背景には納得はいかない。しかし、動作や作用を研究し、機能を重視したデザインには魅了されてしまう。そんな僕にとって、6ポケットのオリーブグリーンのカーゴパンツは5ポケットのブルージーンズに並ぶボトムスの大定番であり、サンドベージュのM−65ジャケットは、ヒッコリー・ストライプのカバーオール・ジャケットと同様にワードローブの必需品だ。そればかりではない。僕は、サープラス(軍の放出品)のさまざまなアイテムをデイリーウェアに見立てて愛用していて、いきおい、その専門店を訪れることが習慣となっている。中でも、上野アメ横の「中田商店」は外せない。ミリタリーグッズ・マニアなら知らない人はいない名店だ。「中田商店」では、数々の逸品との出会いがある。その一つが「Woolly Pully」のコマンド・セーターだ。コマンド・セーターは、収縮性に富むゴム編み(リブ編みともいう)で編まれていて体によくフィットし、また、肩と肘はパッチで補強されているのが特徴。第一次大戦時に米軍歩兵隊で支給されたのが始まりだそうだ。
「Woolly Pully」のコマンド・セーターは、NATO軍で正式に採用されるミル・スペック認定の優れもの。パッチ部は丈夫なコットンポリ地、毛糸は100%ピュア・ヴァージン・ウールを使用している。「Woolly Pully」というのは英国の「Kempton Clothing」が持つブランドの一つ。実は同社は「fortis」というブランドネームでボディ・アーマーやヘルメットといった防御服を製産し、各国の軍や警察からの信頼を得ていて、その技術は折り紙付き。ニット部門の「Woolly Pully」もまた、このコマンド・セーターばかりでなく、オランダ軍や、英国沿岸警備隊、ロンドンポリスなどにも正式採用されるモデルを作っている。
同ブランドのコマンド・セーターにはオリーブ、グレー、ネイビー、あるいはカモフラージュ柄などの色柄展開があり、スタイルもクルーネック、タートルネック、ジップアップなど各種用意されているが、僕は黒のクルーネックを愛用している。というのも、サバイバル・ゲームに興じる訳でもないので、軍人のごとくになるつもりはない。そこで、ボトムにはクライミング・パンツやコットン・ダックのカーペンター・パンツ、シャツはギンガムチェックのBDシャツ、贔屓のサッカーチームのマフラーを一巻き、といった組み合わせが常ということもあり、この色とスタイルに落ち着いている。適度にフィットしてヌクヌクでいられるのも嬉しいのだが、何といってもありがたいのは肩と肘のパッチだ。デイパックやトートバッグを使う機会が多い僕にとって、遠慮なく担いだり肩にかけたり出来ることはとても重宝だし、庭いじりや家のメンテナンス、あるいは愛犬を遊ばせる時には、安心して肘をつくことができる。積極的に動き回りたい時には欠かすことの出来ないアウティング‥セーターなのだ。ちなみに「中田商店」はECサイトも開設していて「Woolly Pully」製品の各種を取り扱っている。是非一度訪れて、そのリーズナブルな価格もご確認いただければと思うのである。






