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2008/07/30

クロノグラフの雄、バルジューの系譜

パテック・フィリップやジャガー・ルクルトといった名だたる高級ブランドはもとより、高品質なクロノグラフを自製していたロンジンやユニバーサルでさえも次々とバルジュー製に置き換えました。中でもバルジューの名を世に知らしめたのは、なんといってもロレックスのデイトナです。搭載されたキャリバー72は74年に製造中止となったものの、圧倒的な人気を誇ったデイトナにはストックが尽きる80年代まで提供され続けたのです。キャリバー23/72系は実に累計40万個も量産されスイス時計業界に偉大な足跡を残しました。

バルジュー23
一方で更なる小型化も進み誕生したのがキャリバー69です。小さく作ることが難しい複雑なクロノグラフですがその驚異的な直径は23.35ミリ、10円玉(23.5ミリ)よりも小さいサイズです。「ベビークロノ」という愛称がつくほど有名なキャリバーです。

バルジュー69
世界的な不況のあおりを受け44年に時計用ムーブメントのカルテル、エボーシュSA(後のETA)の傘下となった後は、コストダウンしたムーブメントの開発も行いました。同じグループのヴィーナス製ムーブをベースに成形が簡単な直線的なパーツを多用したキャリバー7734や過去のクロノグラフモジュールを転用した7740等です。

7734と7740
この迷走時期を経て1973年に開発されたのが自動巻きクロノグラフ7750です。従来の設計とは全く異なる近代的なムーブメントは、精度の安定性や耐久性に非常に優れていました。スイスのほとんどのメーカーに採用されるベストセラーとなり、クオーツショック後の機械式時計復興の立役者となりました。

ETA 7750
バルジューを含むエボーシュSA傘下のメーカーはETA社に統合されましたが、30年以上経った今でも7750は製造が続けられ、人気のブライトリングやIWC、オメガのクロノグラフの心臓部に使われているのです。





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