レトロなシチズンを再発見、ジェット・オートデーター
電波時計とクォーツで世界最高峰の技術を持つシチズン。スイスから遅れること10年、60年代に全盛を迎えた国産の機械式時計の中で、セイコーに比肩したシチズンのデッドストックを発掘しました。

デフォルメされたレトロフューチャーな飛行機がトレードマークの「ジェット」。シチズンが1961年に開発した独特な自動巻きムーブメントを搭載するラインです。自動巻きは、中心軸に取り付けられた扇型の錘(ローター)が腕の動きで自由に回転することで、ゼンマイを自動的に巻き上げる仕組みですが、ベースのムーブメントにこの機構を積み上げる形になるので厚みがでてしまいます。そこでシチズンは機械を薄くするために、ドーナツ型のローターをムーブメントの外周で回転させるユニークなメカニズムを採用しました。その名も「ジェットローター」です。

そして、日付表示を追加して防水性を高めたこのモデルが、この「ジェット・オートデーター・パラウォーター」。なにやらネーミングからして昭和の雰囲気たっぷりです。東京オリンピックが開催された昭和39年(1964年)に製造されました。未使用のデッドストック品なので、商品タグが当時のままに残っています。モリを構えたダイバーのイラストが時代を感じさせます。

実は、以前は日本製の時計には見向きもしなかったのですが、職場の方から故障したシチズンやセイコーのヴィンテージの修理を頼まれたのをきっかけに、当時の国産時計の実用性の高さに惹かれるようになりました。判でついたようなマスプロダクト感は否めないところですが、このジェットにはシチズンのオリジナリティーが満載です。





