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2008/07/02

レトロなシチズンを再発見、ジェット・オートデーター

文字盤に記されたスペックは上から順に「ジェット」、「オートデーター」、「21石」、「パラウォーター40メーター」、「パラショック」。ジェットとはいうまでもなくユニークな「ジェットローター」自動巻き、加えて自動巻時計では国産初の日付機能だった「オートデーター」。

シチズン ジェット・オートデーター・パラウォーター
パラウォーターケースには、1959年に国産初の完全防水を実現した「パラウォーター」を採用。その高い防水性能を証明するために腕時計をブイの底に取り付け、アメリカ目指して太平洋の黒潮に流すというデモンストレーションを行ったそうです。正直なところ、はめ込み式の裏蓋とパッキンで40メートル防水とはいささか疑問ですが、今の日常生活防水の基礎となったことは間違いありません。

パラショック耐震装置そして「パラショック」。シチズンが56年に実用化した、これまた国産初の耐震装置です。時計の心臓部テンプの細い回転軸を保護するためのもので、スイスではインカブロックやキフショック等が有名です。シチズンお得意のデモンストレーションでは、30メートル上空のヘリコプターから腕時計を落として頑丈さをアピールしたのです。

シチズンの十八番を余すことなく搭載した、まさにシチズンらしい腕時計です。

ジェットは、非防水で安価な「ルーキー」から、特別調整された最高級35石のムーブメントを防水パラウォーター・ケースに収めた「スーパー」まで、価格も6,000円から18,000円と幅広いラインアップを揃えていました。「オートデーター・パラウォーター」は12,000円程度。64年当時の大卒初任給(20,000円前後)、コーヒー一杯(60円)と比較すると、現在の価値でおよそ10倍の12万円といったところでしょうか。ミドルレンジとはいえ搭載されている機能を見れば、当時のシチズンの技術を惜しげもなく注ぎ込んだ結晶であることには間違いありません。

シチズン ジェット
40年を経た今でも、金メッキされたケースは驚くほどコンディションが良く、文字盤にはくもり一つありません。ふくらみのある文字盤、太いインデックスとドーフィン・スタイルの針はレトロ感にあふれ、腕に着けると内部のジェットローターがシャーシャーとゼンマイの巻上げ音を響かせます。
大きな巻上げ音とローターの揺れる感触は、現代の自動巻きと比べると違和感をおぼえますが、逆に内部のメカニズムを実感できることから、あえてジェットを探し求める愛好家も多いのです。もちろん私もその一人です。





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