オトコの定番

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2008/06/18

コアな愛好家に支持されるアンジェラス

70年代のクオーツ時計の台頭により姿を消していった数々のマニュファクチュール、その中のひとつがアンジェラスです。複雑ムーブメントを自製していた優秀な時計メーカーでありながら、時計業界の激変の中に消えていった名門です。

アンジェラス クロノグラフ
アンジェラス目覚し時計1891年に、シュトルツ兄弟によってスイス時計産業の中心地ル・ロックルに創業したアンジェラス社。1914年にはベルンの時計コンクールでグランプリを獲得する程の高い技術力を持った工房でした。目覚まし時計から8日巻きの腕時計、ゴングで時間を知らせるクオーター・リピーターまで製造できる類稀なマニュファクチュールだったのです。

各国の海軍に時計を納品していたパネライ(現オフィチーネ・パネライ)が、50年代にアンジェラス製の8日巻きムーブメントを採用していたことは高い信頼性の証ともいえます。パネライが2005年にこのモデルをわずか150本復刻した時には、アンジェリュス(アンジェラス)の名が一躍話題となりました。
そんなアンジェラスが作り出す時計の中でも、時計愛好家の心を惹いてやまないのがクロノグラフです。

アンジェラス
アンジェラスのクロノグラフといえば、見てのとおりアラビア数字と蛍光のブルースチール針がお決まりで、デザインはほとんど一辺倒です。個人的には、飽きることのない端正なスタイルと、色褪せて味わいを増したヴィンテージの文字盤がお気に入りですが、今でも一部の愛好家に支持されているのは、やはり自社で製造された高品質なムーブメントに因るところが大きいでしょう。

アンジェラス キャリバー215
裏蓋を開けると、シンプルな外装とは対照的に美しいキャリバー215が現れます。
コラムホイールを中心にレバーやクラッチがひしめき合い、見る者を愉しませてくれます。小さなパーツのひとつひとつは磨き上げられ、周囲は丹念に面取りされて光り輝いています。安っぽいワイヤーのスプリングは一つとして使われていません。直径33ミリの大きさは、同時代のバルジューやレマニアユニバーサルのクロノグラフと比べると、一回り大きいサイズとなりますが、肉厚で頑丈なパーツを無理なく配置することができているのではないかと想像します。





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