オトコの定番

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2008/01/30

組み立てと調整は機械式ムーブメントの醍醐味

分解した腕時計を再び動かすためには多少の専門知識が必要ですが、パーツを磨きオイルを注しながら組み立てていく行程は、知的なパズルのような醍醐味があります。

まずは、前回分解したパーツをネジ一本にいたるまで洗浄します。洗浄液は薬局でも売っているベンジンです。思い切ってベンジンに漬け込み、こびり付いた汚れや古い油をブラシで落とすと、表面に輝きが戻ってきます。洗った部品は一つ一つ柔らかい布で拭き、ピンセットで摘んでブロア(チリ吹き)で見えない埃を飛ばします。


次に、歯車をプレートに固定しながら、オイルを注していきます。摩擦を減らし機械をスムーズに動かすために重要な作業で、本来であれば職人技が要求されるとてもシビアな作業です。スイスのメービス社のオイルが一般的で、一流メーカーから小さな修理工房まで広く使われています。オイルの特性を熟知した時計師は多くの種類を使い分けますが、粘度に応じて大まかに3種類あれば十分と思います。

メービスの
オイルNo.
用途 粘度
8020 ゼンマイ用のグリース ★★★
D-5 歯車、巻き芯、レバー類など汎用 ★★
9010 アンクルの爪、テンプ、小さい歯車

キズミでのぞきながら、オイラーと呼ぶ極細の針で、歯車の軸を支えるルビー石の穴にわずかににじませるように注します。オイルが多すぎると、一見ゆっくり回転しているような歯車でも何千回、何万回と回転しているうちに、オイルが周辺に流れていってしまうのです。とはいえ、調子が悪くなっても、また自分で分解すれば良いので細かく気にすることはないでしょう。


最後に取り付けるのがテンプです。時計の心臓部ということもあり、ことのほか慎重に取り扱いますが、ただでさえ軽やかに振動する部分なので、なかなか収まってくれません。ネジでしっかり固定した後、楊枝などで軽く振動させてみると、すべての歯車が一体となって動き出すのがわかります。






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