50周年を迎えたスピードマスターの気になる今後
オメガのスピードマスターといえば、NASAの公式採用秘話、人類初の月面着陸、アポロ13号の救出など、伝説的なエピソードは枚挙に暇がありません。その活躍はレマニアのムーブメントなしには語ることはできないでしょう。

現在では最新の「ブロードアロー・コーアクシャル」から自動巻き「デイデイト」までバリエーションも豊富ですが、これらには65年にNASAの標準装備品となってからダイヤルに刻まれるようになった「Professional」の文字はありません。
本来のスピードマスターの血統を受け継いでいるのは、なんといっても「プロフェッショナル」です。頑丈なスペックと精悍なイメージを守り続けているだけでなく、一貫してレマニア社の手巻き式ムーブメントを使い続けているからです。 ご存知の方には当たり前に聞こえますが、手巻き式はスピードマスターの重要なファクターです。自動巻きは内部のローター(重り)が腕の動きで回転することでゼンマイを巻き上げる仕組みなので、無重力の宇宙空間では役に立ちません。世の中のほとんどの腕時計が自動巻きに変わっても、いまだに手巻きにこだわっていることが「ムーンウォッチ」たる所以なのです。

初代キャリバー321はレマニア製のキャリバー27CHRO.C12がベースとなっています。42年にレマニアのテクニカルディレクターであったアルバート・ピゲによって開発されました。 直径27mmという当時世界最小のスペースには、直線的なプレス成形ではない優美なレバーやブリッジがびっしりと組み込まれています。コラムホイールやキャリングアームといったクロノグラフの定石が採用されている精巧な作りが魅力です。
その後、1968年に改良されたキャリバー1861(当初は861)に置き換えられました。もちろんレマニア製です。より頑丈でメンテナンスしやすいシンプルな設計で、テンプの振動数を秒5振動から6振動に上げることで精度も安定しました。以来、現在に至るまで同じムーブメントが使い続けているのです。この実績こそレマニア製ムーブメントの完成度の高さを物語っています。





