【嗜むための二十八本目 スペイサイド編 スペイバーン】
飲み口はドライでライト、シャープな口当たりが特徴。気軽に楽しめる食前酒として女性にお勧めの一本。
製造元の『インバー・ハウス・ディスティラリーズ社』がスペイバーン蒸留所を建設したのは1897年のこと。この年はヴィクトリア女王在位60年のダイヤモンド・ジュビリーという記念すべき年で、当時のオーナーはどうしてもこの年に最初のウイスキーを作りかったという。
最初に蒸留に取りかかったのは暮れも押し迫る12月の最終週であったので、グレン・オブ・ローゼスの谷にひっそりと佇むスペイバーン蒸留所は雪嵐が舞、窓もドアも完成していないスチルハウス(蒸留棟)で職人達は厚手の外套を着込み、ポットスチルに火を入れた。
それでも「1897」という記念すべき年号を入れることが出来たのは最初のひと樽だけであったという。
古き良き時代のスペイサイド・シングルモルト・ウィスキーの個性を十分に醸し出しており、その味わいや色・香りは『興味をそそる夢』と評されている。
ラベルには、蒸留所の近くを流れるスペイ川を遡るサーモンが描かれている。スペイバーン蒸留所のモルトウィスキーはかつては手に入りにくいものであったが、インバーハウス・ディスティラーズ社に所有者が変わってから非常に入手しやすくなり、この10年物が安く大量に出回るようになった。
このボトルは味が良く、安いため非常にコスト・パフォーマンスに優れている。入門用として1本買うにはうってつけのボトルであろう。




