【嗜むための二十三本目 スペイサイド編 ベンローマック】
1940年代から50年代にかけてベンローマック蒸留所が製造していた原酒を再現し、微細で品の良い、ピート香が薫る伝統的なスペイサイドモルト、ベンローマックトラディショナルを紹介しよう。
1898年創業のフォレスという町の北側に立てられたスペイサイドではもっとも小さな蒸留所の一つである。キャンベルタウンのグレンネヴィス蒸留所のダンカン・マッカムとリースの酒商F・Wブリックマンの共同出資により設立された。
1907年から1910年まではフォレス蒸留所と名乗っていた時期もあった。
創業のその年、10月、ブレンダーの最大手パティソンズ社が倒産。同社との関係のためブリックマンは生産開始直前で手を引かざるを得なくなってしまった。
短期間だけ操業をしていたが、すぐに生産中止になってしまった。
ベンローマック蒸留所は最初から不幸な運命を背負ったスタートとなってしまった。
1909年、再操業となったが、その後も操業、休業の繰り返しに、オーナーが度々変わった。そして1938年 ウイスキー業界の異端児といわれるジョセフ・ホッブスが買収しだが、ホッブスあっさり、ナショナル・ディスティラーズ社(アメリカ)に売却してしまった。
やがて1953年 DCL社が買収した。1966年、1974年には増改築を繰り返したが1983年に再び閉鎖してしまった。
それから約10年後1992年、エルギンの瓶詰業者ゴードン&マクファイル社が買収し、5年の歳月をかけて改装した。
1998年には再び操業を再開した。操業開始の際には、チャールズ皇太子もお祝いに駆けつけ、式典が開催された。




