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2008/07/09

【嗜むための十九本目 スペイサイド編 オルトモーア】

 完熟したフルーツのような味わいやスペイサイドキース地区の特徴であるオークのような香りがあり、ドライでスムース。食前のオードブルと一緒に愉しみたいモルトである。

 この原稿がアップされる頃は、ちょうど、北海道洞爺湖サミットがまもなく終わろうとしているところだと思う。

 このサミットの重要課題に環境問題があると聞く。いつの世でも環境問題は頭を悩ませる問題でもある。また、古今東西、蒸留所も例外ではない。

オルトモーア蒸留所は環境廃棄物の先駆者としてその名を広めてきた。

蒸留所では必ず糖液抽出後のマッシュタンの絞りかす(これをドラフという)と、もろみ(ウォッシュという)を蒸留した後の残留廃棄物(ポットエイル)をどのようにして最終的に処分するのかは、どこの蒸留所でも大変な問題であった。

蒸留所の廃棄物は高タンパク、高カロリーで非常に栄養価には富んでいた。それ故に家畜の飼料としてはもってこいだった。

しかし運搬の費用や保存性に劣っていたためすべての蒸留所の廃棄物をなくすことは不可能だった。色々なアイデアがだされ、試されたがなかなかこれといった解決策を見いだすことはできなかった。

 そんな頃、1952年にオルトモーア蒸留所ではこの残留廃棄物を乾燥させて、それをさらに圧縮してダーク・グレインと呼ばれるペレット状の家畜飼料を開発することができた。

この結果運搬、保存性が格段に良くなって、ほとんどの蒸留所がダーク・グレイン製造工場を蒸留所内に建設するようになった。

これによってダーク・グレインは牧草が枯れる冬場の貴重な家畜の飼料となった。





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