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2008/04/09

【嗜むための七本目 スペイサイド編 クラガンモア】

クラガンモア蒸留所はスペイ川中流、エイボン川がスペイ川に注ぐ合流する地点の近くに1869年に建てられた。近くにクラガンモア丘を望むところからこの名がついた。

名前の意味は、Cragはゲール語で「突き出た岩」、moreは「大きい」を現すので「大きな岩が突き出た丘」という意味になるのであろう。

創業者はジョン・スミス。一説によるとザ・グレンリベットを創設したジョージ・スミスの私生児といわれている。ジョンは当時のハイランドにおける偉大なウイスキー職人であった。それ以前にジョンは1865年から1869年までグレンファークラスの借り受け営業者であり、1850年代初頭にはマッカランで、1858年からはグレンリベットで、1860年代初頭にはクライズデールでそれぞれマネージャを勤めた。

そのジョンが自らの理想の蒸留所を求め、造ったのがバンダリンロッホの地であった。 決め手となったのはやはり良質の水であった。その昔からウイスキー密造者の間ではかなり有名な名水であった。

もう一つの理由は輸送の便。ストラススペイ鉄道が、スペイ川沿いを走っており、それを引き込み線として使用してウイスキーの輸送を可能にした。スミス自体、大の鉄道マニアだったが、140キロを越す巨漢でもあったために列車の乗車口から乗ることができずに、貨車に乗って旅行をせざるを得なかったらしい。そんなこともあってか、ボトルのラベルには機関車が描かれている。

 ポットスティルは1964年に2基から4基に増設された。ジョンは彼の息子ゴードンにビジネスを任せて1886年にこの世を後にした。そして、息子ゴードンは1901年に蒸留所を再建した。

1912年ゴードン・スミスの亡き後、彼の未亡人メアリー・ジェーンが蒸留所を運営することとなる。その後、幾度となく買収にあい、また不況による閉鎖に何度となく追い込まれたが、1966年には、DCLの子会社になっている。現在はUDV社の傘下である。 ポットスチルは1964年に2基から4基に増設された。蒸留器にはコンデンサーではなく冷却ウォームと呼ばれる螺旋管が使われている。 

発酵漕はオレゴン松製が6基。ポットスチルは初溜釜が2基、再溜釜が2基の合計4基。仕込用水はクラガンモア丘から湧き出る良水を使用している。年間生産量は140万リットルである。

1989年クラガンモア12年が、The Classic Maltsシリーズに加えられ、スペイサイドを代表する一品となる。そして1998年The Distillers Edition CRAGGANMOREを発表。ダブル・マチュアードで、さらなるスモーキーさ、木の実の風味、芳醇さを醸し出す一品となり、International Wines and Spirits Competitionで、ゴールドメダルを受賞する。





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