酒・食・名店

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2008/01/07

名店探訪/松江市・おでん庄助

 宍道湖と中海を結ぶ松江大橋のたもとに建つ老舗のおでん屋。水の都・松江の大橋川の水際に位置し、店内からの景色はまさに屋形船を彷彿させます。その昔、店の目の前が船着場だったというから、納得です。

●屋形船の風情が漂う人気店
 僕が最初にこの店を訪ねた10年前は、木造の小さな店でした。おでん鍋を囲むようにコの字状のカウンターがあり、大きな鍋におでん種がぎっしり詰まっていたのを思い出します。建て替えの話を聞いて、情緒がなくなってしまわないか心配しましたが、以前の眺めと変わりませんでした。店は明るく開放感があり、2階の座敷は花見シーズンには予約がいっぱいになるそうです。ひとりでもくつろげるカウンターのほか、水際の座敷も増えていました。
 山陰地方は特徴のあるおでん種が少ないのですが、「おでん庄助」には手作りのオリジナルがたくさんあります。そのひとつに「野焼き」と呼ばれるアゴ(トビウオ)入りの竹輪があり、これは6月から8月上旬のアゴのシーズンに食べられる季節限定の種。
 メニューを眺めると、具の多いがんもどきのような「揚げだし」、厚焼き玉子を串刺しにした「玉子焼き」など、あまり見たことがない種に気づきます。おでん種は150円前後で、常時40種類近い種が味わえるのがうれしいところ。
 このほかに「キス団子」があるのも珍しく、小骨の歯ごたえがガリガリするくらい残り、独特な食感があります。使われるキスは、投げ釣りでよく知られるシロギスではなく、底引網漁で獲るオキギス。山陰地方の家庭では、オキギスをつみれにして、味噌汁に入れることもあるようです。
 50年以上も試行錯誤しながら守り続けただしは、鶏がらのほかに親鶏を丸ごと入れてだしのベースを作り、味を見ながら昆布や鰹節やいりこ(煮干し)で調節。最初に鶏がらを火にかけて、半分ぐらいまで煮詰めてから、昆布や鰹節のだしを加えるそうです。元のだしは毎週新しく作って足していて、味付けは淡口醤油、みりん、酒でしています。






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