海外のおでん
最近は中国やタイのコンビニで「おでん」が売られていて、少しずつ定着しているようです。一方、韓国や台湾ではもっと前から親しまれており、日本が植民地にしていた時代に置いてきた食文化ですが、戦後60年を経て、それぞれ受け入れられ方が異なるのが不思議です。
●中国とタイのコンビニおでん
1996年に日系のコンビニエンス・ストアとして初めて上海に進出したローソンは、おでんやおにぎりを主力商品にしてきました。最初は受け入れられませんでしたが、串刺しにしたことから爆発的な人気を得ます。中国人は食べ歩きに抵抗がないこともあって、つゆを入れた紙コップを手に、串刺しおでんを歩きながらパクつく若者の姿が「かっこいい」とファッション化しているようです。
中国のおでんは、卵やこんにゃくのような日本的なものの替わりに、火鍋料理にヒントを得て、牛肉や魚のつみれが中心。「関東煮」という名前で、最近ではおでんを提供する屋台が登場しています。
一方、タイのコンビニでおでんが売られるようになったのは、2007年6月から。こちらファミリーマートが最初のようです。大根・玉子・牛すじなどはなく、なると、ちくわ、さつま揚げなどの練り製品が定番です。麺類などに魚介類のすり身が入っていることもあり、違和感なく受け入れられたのでしょう。
日本と同じようにセルフで鍋から取るようになっていて、レジで精算後、スープを注いでくれます。店舗によっては、おでんのスープが醤油味の伝統的なものだけでなく、タイ人向けトムヤン風の「甘く、辛く、すっぱい」スープも用意されています。
●台湾のおでん
戦時中に日本人が台湾に持ち込んだおでんは、現在ではあまり人気がありません。その代わり、揚げたての「天婦羅(さつま揚げ)」は若者たちに人気で、グルメガイドブックにも人気店が掲載されています。台湾での呼び方は「黒輪」で、これを台湾語で発音すると「オーレン」になります。北京語ではなく台湾語の読みで漢字を当てたもので、台湾人はd音とr音の区別がないことから、オデンがオーレンになったようです。また「関東煮」という漢字も使われていて、セブン-イレブンでも関東煮が売られています。
台湾のおでんは、だしがほとんどなく、スープはうす味です。そのため、ケチャップに砂糖やトウガラシを加えた「甜辣醤(テンラージャン)」をかけて食べています。ただし、韓国と違って「〜巻」や「〜丸」というように、さまざまな種類のおでん種が工夫されている。





