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2007/06/30

初呑み切りの時期がやってきた

 7月に入ると、蔵では「初呑み切り」という行事がある。1月から3月頃までに絞られたお酒は火入れ(加熱殺菌)されて貯蔵タンクで静置される。

これが10月頃までの間に徐々に調熟して「秋上がり」と呼ばれるお酒に仕上がっていくわけだ。が、本当に秋上がりしていってくれるだろうか、造り手は心配である。

 そのために途中のこの7月あたりに1度、タンク内のお酒がどんな状態になっているか利いておこう。

それを初呑み切りと呼ぶ。語源は昔、木桶の底部に付いているお酒の出し口を「ノミ」といった。そこを初めて開封するところからこう呼ばれるようになったそうな。

 今でこそ仕込みタンクにしろ貯蔵タンクにしろ琺瑯や金属タンクになって、冷蔵設備が整っているからお酒がおかしくなるなんてよほどの事がない限りなくなったが、昔は当然、このタンクは木である。腐造はことのほか心配になる。蔵元、杜氏にとって重要な行事だったようだ。
 最近の蔵では蔵元と、郷里にいる杜氏が戻ってきて、それに醸造試験所の鑑定官、酒販店などが招かれ、この初呑み切りが行われる。

 昔ほど重要でないにしろ、調熟されていっている状態を一応、利いておきたい。いつ頃出荷できるかも大よそ解ってくる。という事で今でもこの行事は少しばかり儀式化されているが、どの蔵でも行っている。






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