酒・食・名店

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2007/06/09

最近の酒造り事情

蔵を回っていて最近、目立った現象をいくつか見る事ができる。

 とくに小規模な蔵へいくと、ひとりの杜氏が2つの蔵をかけ持ちして酒造りに従事している場合がある。

 11月上旬に南部地方から出て関東地方のA蔵に蔵入りする。準備を整え、すぐ酒造りを開始。12月いっぱいにひととおりの作業を終えて、いったん帰省する。
 正月を郷里ですごし、正月明けを待って関東地方の別のB蔵へ蔵入り、3月いっぱいまで酒造りに携わる。

 杜氏ひとりの場合もあれば、頭や蔵人、賄いの女性などを加えてのチームでの移動を行っている一団もある。製造石数が200石〜500石ほどの蔵なら2蔵をこなしていくのは充分可能といっていい。

 というより、極めて効率的であり、蔵元側にしろ酒造従事者にとっても双方のニーズを満たす最良の方法なのだろう。

 蔵元にしてみれば酒造期間が短かくなれば当然、杜氏たちの人件費をうかす事が出来るし、酒造の重要な部分の作業さえしてくれれば後は地元の従業員で何とかまかなえる。

 一方、杜氏たちにしてみれば、酒造従事期間が3ヵ月だと、その後の失業手当てが国から給付されない。1年のうち6ヵ月間従事すれば雇用保険の対象となり、残りの3ヵ月間、失業手当てを受けることが出来るためだ。それに6ヵ月間、酒造に従事すれば年収的にみてもそこそこの労働賃金が確保できる、ともいえるだろう。





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