酒の旅人・街道筋の蔵 北国街道 その6 能登路4 北陸の美食を探訪
今夜は輪島湾沿いの温泉旅館に宿を取った。日本海に沈む太陽を見ることはできなかったが、暮れなずむ輪島湾はぼんやりした光景で、旅情をかき立てられる。

輪島温泉で海の幸三昧
遠くに見える船の灯りもどこかぼんやりしていた。こんな夜はひと際お酒が美味しいのである。
ひとっ風呂浴びて夕食となった。海の幸がにぎやかに食膳を飾り、幾種類もの能登の酒が、出される料理にそっと寄り添ってくる。圧巻は鯛のしゃぶしゃぶだった。天然ものかどうかわからなかったが、贅沢気分も味わえて、追加注文してしまった。最後はしっかり鯛の旨味が残るスープでおじやに。あっさりした温かい汁飯は飲んだ後にはうれしい。
翌朝は早目に宿を出て輪島の朝市をのぞいた。「最近は観光化されて、市に並ぶ産物がどこにでもあるようなものが多くなり、ある意味で形骸化してしまいました。これじゃ輪島らしくない、もっと輪島の朝市らしい活気をつくらなくてはならない。そんな反省点に立って、少しずつ改善されてきています」
地元の人の声だが、なるほど、と思いながらぶらぶら歩いた。それにしても、おばさんやおばあさんたちの元気がいいのには圧倒されてしまう。海の幸や野菜、珍味が美味しそうに並んでいる。買っていきたいと思うのも幾つかあったが、時間に追われて今回はパスしてしまった。次回、輪島に来たときは、きちんとお金も用意して、おばさんたちとの会話のやりとりをしてみたい。






