酒の旅人 街道筋の蔵 奥州路・石巻街道 その6
「あさ開」の創業は1871年、南部藩士だった7代目の村井源三が武士を辞め、この地で酒造りを始めた。明治という新しい時代の幕明け、武士から商人としての再出発、そんな思いから「あさ開」という酒銘がつけられたという。現当主は8代目、村井良隆蔵元(50歳)である。蔵は7200石ほどの規模だ。このお酒も大方の読者が1度は飲んでいると思うが、辛口系のものから濃醇な味のお酒までさまざまに出されているのがいい。その時の気分に応じていくつもの「あさ開」が飲める。お勧めは南部流寒造り純米吟醸720ml1,350円。うま味が口中に広がっていくが、喉を通過したあたりでさっと引いていく。切れのいいお酒の典型だ。「あさ開」はもともと辛口系では定評があったが、濃醇なお酒の技術開発が急速に進展しているように思う。それも時代への対応なのだろう。






