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2007/06/21

ローマ法王とワイン

ヨーロッパにおけるローマ法王(ローマ教皇)の存在と影響はそれは絶大なものです。
イタリアのローマ市の中にある世界最小の主権国家「ヴァチカン」はキリスト教、カソリック教会の最高峰として世界中の信者から崇められ、ローマ法王の一挙一同はメディアを通じ全世界に大きな影響を与えます。

私が幼い頃育ったイギリスでも小学校の授業でローマ法王宛てに手紙を書くといった事もしていたと記憶していますが、そのようにヨーロッパでは自然と子供の頃から法王は神聖でまるで神様のような特別な存在なのだと教育され、多くの人々から認識されていたように思います。

【法王の引越!? アヴィニヨンの捕囚(ほしゅう)】
かつてそんな絶大な影響をもつ法王と法王庁の機能がなんとローマからフランスへと移動した歴史がありました。
それは14世紀、当時フランスの王フィリップ4世が法王の権威を利用しようと法王庁をローマから南フランスのアヴィニョンへと移してしまった事によるものでした。

アヴィニョンには法王庁の教会や城が建設され、当時ともにローマから移住してきた多くの人々によって街は大いに賑わいをみせたそうです。
それは法王庁が約70年後にローマへと戻されるまで続きましたが、900年以上経った今尚その当時建造された宮殿や教会はアヴィニョンに残されており、ユネスコの世界遺産にも指定されています。
900年前の建造物が現代の街や人々の生活とともにあるヨーロッパの奥深さは計り知れないものですね。

【残された遺産 シャトー・ヌフ・ド・パープ】
そして、更にその時代の副産物として、その地でローマから来た人々によって作られた素晴らしい赤ワインがありました。

13種類もの葡萄を使い作られたそのワインの名は 「新しい法王の城」と命名されましたが、それが今日日本でもよく知られる存在となったコート・デュ・ローヌ地方の赤ワイン ”シャトー・ヌフ・ド・パープ” なのです。

もちろん今でもそのワインは生産され続けており、南フランスの強い日差しに育まれたパワフルな葡萄達からはスパイシーで華やかな香りと凝縮感たっぷりでなめらかな味わいが醸し出されています。


E-ギガル社のシャトー・ヌフ・ド・パープ



【食事と合わせる】
一般的にローヌの赤ワインはそのスパイシーでパワフルな味わいから香辛料のきいた中華料理などとも良く合うとされていますが、私がこのワインを楽しむために合わせるとしたら日本でも広く売れれている「サンタンドレ」などの生乳から作られた癖のない白カビ系のチーズが良いと思います。

シラー種やグルナッシュ種といった南仏特有のスパイシーで芳醇な葡萄を主体とした赤ワインが口の中に絡まるように広がったクリーミーで濃厚なチーズの上をころがるように流れていく様子を想像してみてください。

少し尖ったワインのタンニンがクリーミーなチーズのまろやかさに包まれ、ワインだけで飲むのとはまた別のより滑らかな風味や余韻がそこに生まれるはずです。

私自身これを書いているだけで、つい飲みたくなってきましたが、今この場にシャトー・ヌフ・ド・パープとチーズが無い事が残念でなりません。。。(笑)






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