アイス珈琲を愛す
原稿を夜中に書いていまして、だんだん頭が固くなり、いきなりダサい駄洒落タイトルではじまりましたがお許しください。実はコーヒー好きの方がホットコーヒーを飲むときのように、香りや味の違いにこだわり、愛する、、、アイス珈琲について今回考えてみようと思います。
アイス珈琲は初夏から9月ごろまで、特に真夏の時期にはカフェや喫茶店の売り上げの重要な部分を占め、もちろんコーヒー豆屋でも、この季節にはしっかり販売が伸びる大切な商品です。また意外にもアイス珈琲を考案したのは日本人で、実際にアイス珈琲は海外旅行などに行くと、外国では以前はメニューにはないものでした。(最近では日本人旅行客や大手コーヒーチェーンの影響もあり、海外でも徐々にメニューに出てきました) このアイス珈琲ですが、コーヒー豆店をやっていると、多くのお客様には、アイス珈琲に関して共通したある誤解があることに気づきました。それは以下の3点です。
・ アイス珈琲は単調な苦い飲み物!
・アイス珈琲は素人では簡単に作れない!(家庭では淹れる事が容易でない)
・ アイス珈琲は夏だけの飲み物だ!
誤解その1.アイス珈琲は単調な苦い飲み物!
アイス珈琲は普通深い焙煎のコーヒーを使用するので、苦い飲み物だと、認識される方が多いと思います。【苦味がきりっときいたアイス珈琲】 などと当店でも実はアイスコーヒー豆の商品説明では言っていますが、アイス珈琲の本当のおいしさは苦味だけではなく、【まろみ・甘み】とか【香ばしさ】だと思います。飲んでただ苦味しか感じないアイス珈琲では、あまり質のいい(豆を使用している)アイス珈琲とはいえません。
消費者の側もあまりアイスコーヒーには、味をじっくり味わうというより、暑い夏にのどの渇きを癒す飲み物として、あまり質にはこだわらなかったからかもしれません。コーヒー通の方でさえ、ホットコーヒーを味わう時のように、微妙な味の違いを意識したりしないかもしれません。また人間の舌の問題として、アイス珈琲のような冷たい液体の場合は、甘みとか苦味とかの刺激に対して、かなり鈍感になっているからかもしれません。
でもコーヒー豆屋の私としては、アイスコーヒーにもホットコーヒーのような、バラエティーあふれる香味が、豆の種類の違いによって楽しめることを、ぜひ皆様にも知っていただきたいと思います。
アイス珈琲の豆には苦味を強調するために、ロブスター種の豆を多用したり、価格を抑えるために、価格を重視して豆の種類を問わず深い焙煎にしたりすることがありました。
しかし深い焙煎のマンデリンやモカ・マタリ、ブラジル、ケニアなんかは、私もよく楽しみますが、それぞれ香ばしさや、まろみ、こく、甘みとも個性があり、大きな違いが見られます。

マンデリンは独特の重厚なこくと苦味・甘みがあり、モカマタリは甘みがあり、独特な香り豊かなアイス珈琲に成ります。ブラジルはよくアイスコーヒー用で使用されますが、深煎に向く良質の豆を使うとパンチの効いたスパイシーな苦味の後に、まろやかな甘み・まろやかさが感じられます。もちろんスペシャルティーコーヒーを使用したアイス珈琲なら、さまざまなフルーティーな香味も楽しめると思います。これらのアイスコーヒーを、私は高級アイスクリームにちなんで 【スーパープレミアムアイスコーヒー】 などと勝手にいっております。つまりアイス珈琲にもコーヒー豆の種類によっては、バラエティー豊かな香味の要素があり、苦味だけでなく、豊かな味の違いが楽しめる飲み物だということを、ぜひご理解いただければ幸いです。




