第7回:おいしい珈琲の淹れ方(後編)
前回も述べましたが、コーヒーは長い歴史の中で、さまざまな工夫改良が加えられて現在にいたりました。中世イスラムから始まったコーヒーを飲むという習慣は、コーヒーの実をそのまま煮て、薬のように汁を飲むというものでした。
やがて珈琲豆を現在のように焙煎を施して、粉にすり潰し湯を入れて飲む方法も発見されました。現在のトルコ式コーヒーなんかは、この飲み方を残しているといえます。ヨーロッパにコーヒーが伝わると、多くの人がコーヒーをもっとおいしく飲もうと工夫を凝らし18世紀から20世紀初頭のころまでには、サイフォンやペーパードリップも開発されました。コーヒーの道具は長い年月の中で多くの人の検証を経て、改良されてきました。
こうしたらおいしくなるだろう! それぞれ器具には、味にこだわるコーヒーマニアの思いが込められていると感じます。
さて前置きが長くなりましたが、今回はおいしい珈琲を淹れるのに必要な道具の中で、普段あまり目立たないけど、家庭用として私が重要だと思う器具について取り上げてみます。
コーヒーポット
前回登場したペーパードリップの場合、紙フィルターはもちろん、紙フィルターを載せるドリッパー、ドリッパーからコーヒーを受けるガラスサーバー、正確に粉の量を測るメジャースプーン。ここまではほとんどの方が持っているのですが、口先の細いコーヒーポット(=正確に、丁寧にお湯を注ぐために必要な道具です。)もあると実は味が断然違ってきます。コーヒーの抽出は適温のお湯を、適切な時間をかけて、じっくりとコーヒーの粉の層を維持しながら、ドリッパーのお湯を通過させます。コンロから下ろした普通のやかんからそのままお湯を注ぐと、お湯のコントロールができず【お湯とコーヒーをただ混ぜる】という感じになり、しっかりした抽出は多分できないでしょう。
コーヒー専用のポットは意外と持っていない人が多いのですが、3000円前後から5000円ぐらいで、しかも壊れることもまずないので、コーヒー好きの人にとってはお買い得ではないでしょうか。
メジャースプーン
価格も安く、小さいからあまり目立たないメジャースプーンですが、これも粉を正確に測るという点で重要です。
よくコーヒーの粉は、1杯につきスプーン1杯などといわれる場合がありますが、コーヒーメーカーによく付属されていますが、メジャースプーンの大きさは6g、8g、10g、12g、他にもとさまざまなサイズがあります。ですからコーヒーを淹れるときには、粉の量は何グラムと覚えて(前回のブログご参照ください)お持ちのメジャースプーン1杯が何グラムなのか一度キッチンスケールで測ってみるといいでしょう。ただしここで注意しなければいけないのが、コーヒーの粉は浅煎のコーヒーは密度が濃く、水分もあり重いです。反対に深煎のコーヒーは膨張してかさがあり、水分も少なくなっているので軽いです。メジャースプーンですりきり1杯といっても、2,3割誤差が出ることがありますので、そのことも勘定に入れておきましょう。
コーヒーミル
コーヒーミルは非常に趣味性が強く、コーヒー好きな人は2,3台持っていることもよくあります。しかし実用面でもコーヒーミルは家庭には絶対必要なアイテムだと思います。コーヒー豆は空気中の酸素に触れると劣化が始まります。粉に挽いてしまうとその表面積は飛躍的に大きくなり、コーヒーの鮮度は落ちてしまいます。コーヒーは豆のまま保存し、飲む直前に粉に挽くのが重要です。
毎日コーヒーを飲む、朝の時間がないという人には、電動式ミルがお勧めです。価格も2、3千円ぐらいからあります。家庭用の場合はプロペラが高速で回転し、豆を粉砕するものがほとんどです。多少微紛が多く混じる欠点がありますが、コーヒーメーカー等で使用するには十分です。またプロでも一部使用される臼式やカット式電動ミルは、価格も2万円前後かそれ以上するでしょう。一方、手挽きミルは、性能で選ぶというよりも、構造が単純なため、家庭で使う場合5年(いやもしかすると10年)以上壊れもせずに使用するのが普通です。ですからデザイン、また収納の大きさなど、長く使えてあきが来ないものを選びましょう。
プレス
最後にお勧め商品ですが、プレスというガラス製のコーヒー抽出器具です。(写真)
これはよく紅茶に使われますが、最近はコーヒーを淹れるのによく使われます。
理由はコーヒーのもつ油分(これはこってり、とろ味、うまみ、甘みの成分でもあります)をペーパードリップでは紙フィルターが吸い取ってしまうと言われているからです。
プレスの淹れ方(1杯の場合)
・最初に外ふたと、コーヒーを漉す役目の落しふたの金属のフィルター部をはずし、粗挽きのコーヒーを10g程度入れます。
・ お湯の温度はペーパードリップより高めの95度ぐらいです。
・ お湯が注ぎ目(150cc程度)盛りのところまできたら、外ふたとフィルター部をセットします。しかし金属フィルターはまだ下げないでおきます。そのまま3分ほどおきます。
・ ゆっくりとプランジャーを下げます。あまり早くやるとコーヒーの粉が多くコーヒーに混じりますので注意しましょう。
・ 抽出が終わったらゆっくりと注ぎましょう。そのとき全部注がないでコーヒーの粉がカップに行かないように少し残すほうがいいです。出来上がったコーヒーはまだ少し粉っぽい時がありますが、気になる場合はしばらく沈殿するまで待ってから飲みましょう。
コーヒー成分を全部出せて、本来のうまみが出るといわれますが、丁寧にやらないと少し粉っぽくなるときもあります。
さて今週末は皆さんも試されてはいかがですか?
こうしたらおいしくなるだろう! それぞれ器具には、味にこだわるコーヒーマニアの思いが込められていると感じます。
さて前置きが長くなりましたが、今回はおいしい珈琲を淹れるのに必要な道具の中で、普段あまり目立たないけど、家庭用として私が重要だと思う器具について取り上げてみます。
コーヒーポット
前回登場したペーパードリップの場合、紙フィルターはもちろん、紙フィルターを載せるドリッパー、ドリッパーからコーヒーを受けるガラスサーバー、正確に粉の量を測るメジャースプーン。ここまではほとんどの方が持っているのですが、口先の細いコーヒーポット(=正確に、丁寧にお湯を注ぐために必要な道具です。)もあると実は味が断然違ってきます。コーヒーの抽出は適温のお湯を、適切な時間をかけて、じっくりとコーヒーの粉の層を維持しながら、ドリッパーのお湯を通過させます。コンロから下ろした普通のやかんからそのままお湯を注ぐと、お湯のコントロールができず【お湯とコーヒーをただ混ぜる】という感じになり、しっかりした抽出は多分できないでしょう。 コーヒー専用のポットは意外と持っていない人が多いのですが、3000円前後から5000円ぐらいで、しかも壊れることもまずないので、コーヒー好きの人にとってはお買い得ではないでしょうか。
メジャースプーン
価格も安く、小さいからあまり目立たないメジャースプーンですが、これも粉を正確に測るという点で重要です。 よくコーヒーの粉は、1杯につきスプーン1杯などといわれる場合がありますが、コーヒーメーカーによく付属されていますが、メジャースプーンの大きさは6g、8g、10g、12g、他にもとさまざまなサイズがあります。ですからコーヒーを淹れるときには、粉の量は何グラムと覚えて(前回のブログご参照ください)お持ちのメジャースプーン1杯が何グラムなのか一度キッチンスケールで測ってみるといいでしょう。ただしここで注意しなければいけないのが、コーヒーの粉は浅煎のコーヒーは密度が濃く、水分もあり重いです。反対に深煎のコーヒーは膨張してかさがあり、水分も少なくなっているので軽いです。メジャースプーンですりきり1杯といっても、2,3割誤差が出ることがありますので、そのことも勘定に入れておきましょう。
コーヒーミル
コーヒーミルは非常に趣味性が強く、コーヒー好きな人は2,3台持っていることもよくあります。しかし実用面でもコーヒーミルは家庭には絶対必要なアイテムだと思います。コーヒー豆は空気中の酸素に触れると劣化が始まります。粉に挽いてしまうとその表面積は飛躍的に大きくなり、コーヒーの鮮度は落ちてしまいます。コーヒーは豆のまま保存し、飲む直前に粉に挽くのが重要です。
毎日コーヒーを飲む、朝の時間がないという人には、電動式ミルがお勧めです。価格も2、3千円ぐらいからあります。家庭用の場合はプロペラが高速で回転し、豆を粉砕するものがほとんどです。多少微紛が多く混じる欠点がありますが、コーヒーメーカー等で使用するには十分です。またプロでも一部使用される臼式やカット式電動ミルは、価格も2万円前後かそれ以上するでしょう。一方、手挽きミルは、性能で選ぶというよりも、構造が単純なため、家庭で使う場合5年(いやもしかすると10年)以上壊れもせずに使用するのが普通です。ですからデザイン、また収納の大きさなど、長く使えてあきが来ないものを選びましょう。
プレス
最後にお勧め商品ですが、プレスというガラス製のコーヒー抽出器具です。(写真) これはよく紅茶に使われますが、最近はコーヒーを淹れるのによく使われます。
理由はコーヒーのもつ油分(これはこってり、とろ味、うまみ、甘みの成分でもあります)をペーパードリップでは紙フィルターが吸い取ってしまうと言われているからです。
プレスの淹れ方(1杯の場合)
・最初に外ふたと、コーヒーを漉す役目の落しふたの金属のフィルター部をはずし、粗挽きのコーヒーを10g程度入れます。
・ お湯の温度はペーパードリップより高めの95度ぐらいです。
・ お湯が注ぎ目(150cc程度)盛りのところまできたら、外ふたとフィルター部をセットします。しかし金属フィルターはまだ下げないでおきます。そのまま3分ほどおきます。
・ ゆっくりとプランジャーを下げます。あまり早くやるとコーヒーの粉が多くコーヒーに混じりますので注意しましょう。
・ 抽出が終わったらゆっくりと注ぎましょう。そのとき全部注がないでコーヒーの粉がカップに行かないように少し残すほうがいいです。出来上がったコーヒーはまだ少し粉っぽい時がありますが、気になる場合はしばらく沈殿するまで待ってから飲みましょう。
コーヒー成分を全部出せて、本来のうまみが出るといわれますが、丁寧にやらないと少し粉っぽくなるときもあります。
さて今週末は皆さんも試されてはいかがですか?




