富士山頂エクストリームアイロニング×2
富士山。去年の7月、僕は2回ほど立て続けに富士山に登り、そこでしわを伸ばしてきた。山開きである7月を前に、僕は今日も富士山に思いを馳せる。
富士山。標高3776m。その類稀なるバランスのとれた美しさから、世界的にも広くその名を轟かせる日本最高峰の山。それが日本が誇る名峰・富士山である。去年の7月、僕はあるTV番組の企画に同意し、山岳アイロニングをするために富士山に登った。その夏、元々富士山での山岳アイロニングをするつもりでいた僕は、この話に二つ返事で乗ったのだ。
それまで、僕の山岳アイロニングにおける最高到達地点は、美濃戸口から登った赤岳(2899m)であった。僕は山岳アイロニングでの山の高さに対するこだわりは特に持っていないが、やはり日本最高峰である富士山にはどこか惹かれるものを感じていた。何より、3776mの山頂でアイロン掛けをしたら、そこで一体どんな感覚を得ることが出来るのか。ある意味そこだけが、僕が大いに気になるところなのだ。
あいにくの悪天候の中、僕とTVクルーは富士山に登った。スタッフは皆気さくで、プロ意識も非常に高く、登山の道中と、天候回復の為に2日間滞在した山頂エリアでの時間は、おかげでとても充実した楽しいものとなった。彼らと苦楽を共にしながら富士山に登れた事は、僕の中では大変貴重な財産となった。このような機会を頂けた事に、僕は今も深く感謝している。この時のディレクターさんや撮影スタッフ魅せた様々な気遣いと激しいド根性を、僕は一生忘れないであろう。どうもありがとうございました。
が、しかしである。この時の僕の登山は、まさに「大名登山」といえるもので、アイロンに必要な発電機輸送を剛力(ごうりき・山での荷揚げをしてくれる人)に頼り、その他必要なものの多くをTVスタッフに依存することになっていた。山頂での物価は驚くほど高く、缶ジュースひとつとってみても、今現在のガゾリン税高騰など足元にも及ばない物価上昇率が、山頂には存在していた。僕はそこでの飲食のほとんどもスタッフの世話になっていた。人に頼れば頼るほど、どこか墜落していく自分をひしひしと感じるものである。TV収録の為とはいえ、これはエクストリームアイロニング。なので僕個人の中では、この登山には様々な葛藤があったのだ。そんな状況においても、山小屋から一時間ほど発電機を背負って山頂へ行き、そこで実際にアイロンを掛けてみると、今までのアイロニングの経験や、富士登山で味わっている様々な想いが激しく僕の胸を突き、しわを伸ばしながら自然と涙が頬を伝うのであった。こうして僕にとっての最初の富士登山アイロニングは、様々な葛藤の中、なんとか無事に、しかし楽々とその幕を閉じたのである。




高いレベルの達成感、満足感、そして癒し。富士山頂において、僕はその効果を十分に感じる事が出来た。しかし、今回いろいろな部分を他の方々に依存したという意味では、どこか納得がいかない登山だったのも事実である。この富士山で、もっと自分を追い込んだ上でのアイロン掛けをして、その真の効果を本気で試してみたい。下山直後にもかかわらず、すでに僕の心はそんな思いに完全に支配されていた。
そして、それから2週間後、僕は独り富士山に舞い戻ったのである。
それまで、僕の山岳アイロニングにおける最高到達地点は、美濃戸口から登った赤岳(2899m)であった。僕は山岳アイロニングでの山の高さに対するこだわりは特に持っていないが、やはり日本最高峰である富士山にはどこか惹かれるものを感じていた。何より、3776mの山頂でアイロン掛けをしたら、そこで一体どんな感覚を得ることが出来るのか。ある意味そこだけが、僕が大いに気になるところなのだ。
あいにくの悪天候の中、僕とTVクルーは富士山に登った。スタッフは皆気さくで、プロ意識も非常に高く、登山の道中と、天候回復の為に2日間滞在した山頂エリアでの時間は、おかげでとても充実した楽しいものとなった。彼らと苦楽を共にしながら富士山に登れた事は、僕の中では大変貴重な財産となった。このような機会を頂けた事に、僕は今も深く感謝している。この時のディレクターさんや撮影スタッフ魅せた様々な気遣いと激しいド根性を、僕は一生忘れないであろう。どうもありがとうございました。
が、しかしである。この時の僕の登山は、まさに「大名登山」といえるもので、アイロンに必要な発電機輸送を剛力(ごうりき・山での荷揚げをしてくれる人)に頼り、その他必要なものの多くをTVスタッフに依存することになっていた。山頂での物価は驚くほど高く、缶ジュースひとつとってみても、今現在のガゾリン税高騰など足元にも及ばない物価上昇率が、山頂には存在していた。僕はそこでの飲食のほとんどもスタッフの世話になっていた。人に頼れば頼るほど、どこか墜落していく自分をひしひしと感じるものである。TV収録の為とはいえ、これはエクストリームアイロニング。なので僕個人の中では、この登山には様々な葛藤があったのだ。そんな状況においても、山小屋から一時間ほど発電機を背負って山頂へ行き、そこで実際にアイロンを掛けてみると、今までのアイロニングの経験や、富士登山で味わっている様々な想いが激しく僕の胸を突き、しわを伸ばしながら自然と涙が頬を伝うのであった。こうして僕にとっての最初の富士登山アイロニングは、様々な葛藤の中、なんとか無事に、しかし楽々とその幕を閉じたのである。




高いレベルの達成感、満足感、そして癒し。富士山頂において、僕はその効果を十分に感じる事が出来た。しかし、今回いろいろな部分を他の方々に依存したという意味では、どこか納得がいかない登山だったのも事実である。この富士山で、もっと自分を追い込んだ上でのアイロン掛けをして、その真の効果を本気で試してみたい。下山直後にもかかわらず、すでに僕の心はそんな思いに完全に支配されていた。
そして、それから2週間後、僕は独り富士山に舞い戻ったのである。








