桜の下でシワ伸ばし 船上お花見アイロニング
見上げると、空一面が淡いピンク色に染まっていた。桜満開。いよいよ春本番である。
4月。そこらじゅうでソメイヨシノが春を謳歌しているこの時期、僕らエクストリームアイロニストも徐々に重い腰を上げ、夏に向けてハードな環境に身を置き始める。こうして今年もアウトドア天国である季節が幕を開けたのであった。
この年度末の時期は何かと忙しく、今はとても山に行っている時間がない。しかしエクストリームアイロニストとしての春本番もアイロンを通して存分に感じたい。という訳で、僕は忙しい合間を縫って、EIJの新井アイロニストと共に、首都圏エリアの某桜の名所に向かったのであった。

美しく咲き誇る桜。これはとても日本的で、情緒に満ち溢れた美しい光景である。しかしながら僕の住む首都圏エリアの桜の名所は、どこもかしこも人、人、人。桜の下という下には所狭しとブルーシートが敷き詰められ、そこはやんややんやの宴会状態。場合によってはカラオケまでやっている。それはそれで風物詩的で楽しい光景だと思うが、桜を眺めながらのアイロニングとなると話は違う。この手のアイロニングの場合、僕らは「趣(おもむき)」を求める。和的なアイロン掛けにおいては、自分自身が周囲の環境と同化しつつ佇む事を目的とする。なので僕らは人ごみや、衆人環視の下でエクストリームアイロニングをする事を極力避ける。なぜなら、そこでやる事になんら意義を見い出せないし、おまけに周囲からも一発芸的なパフォーマンスと誤解されてしまいがちだからである。桜満開の今、桜見物の客でごったがえす首都圏エリアにて、短時間でどう情緒的な花見アイロニングを実現させるか。そこでひとつのアイデアが浮かんだ。ボートに乗って水面から花見をすれば、陸の猥雑さから開放され、平静の中で禅的な花見アイロニングが出来るのではないかと考えたのだ。
そこで僕と新井アイロニストは、花見客でごったがえす都内の某花見ポイントを訪れた。そこにはボートに乗れる場所があり、陸の花見客から離れた水際にも多くの桜が咲き誇っていた。しかし僕らは思わぬところでハードな事態に直面する。それは、男同士2人っきりで、この時期カップル率100%の手漕ぎボートに乗る、というハードコアな事実であった。見渡すと、周りはカップルだらけであった。この時点でアイロン掛けをしても、十分エクストリームであったろう。こうして仲睦まじいカップルらに混じり、ボート券を購入した僕らいい大人2人は、冷ややかな視線を感じつつもイソイソとボートに乗り込み、それこそマッハでカップルでごった返す陸を後にしたのであった。
水面から眺める桜並木は、それはそれは美しく、まるで風になびく淡いピンク色をしたシルクスカーフのようであった。改めて眺めると、満開の桜は本当に見事であった。時折寄ってくるカップルボートに慈悲なきメンタンを切りながら、僕らはせっせとアイロニングの準備をした。ポータブル発電機(ポータブルと言っても18kg!)でなんとか電源を確保し、どこか幻想的な桜を眺めながら、僕らはアイロンが温まるのを静かに待った。
この年度末の時期は何かと忙しく、今はとても山に行っている時間がない。しかしエクストリームアイロニストとしての春本番もアイロンを通して存分に感じたい。という訳で、僕は忙しい合間を縫って、EIJの新井アイロニストと共に、首都圏エリアの某桜の名所に向かったのであった。

美しく咲き誇る桜。これはとても日本的で、情緒に満ち溢れた美しい光景である。しかしながら僕の住む首都圏エリアの桜の名所は、どこもかしこも人、人、人。桜の下という下には所狭しとブルーシートが敷き詰められ、そこはやんややんやの宴会状態。場合によってはカラオケまでやっている。それはそれで風物詩的で楽しい光景だと思うが、桜を眺めながらのアイロニングとなると話は違う。この手のアイロニングの場合、僕らは「趣(おもむき)」を求める。和的なアイロン掛けにおいては、自分自身が周囲の環境と同化しつつ佇む事を目的とする。なので僕らは人ごみや、衆人環視の下でエクストリームアイロニングをする事を極力避ける。なぜなら、そこでやる事になんら意義を見い出せないし、おまけに周囲からも一発芸的なパフォーマンスと誤解されてしまいがちだからである。桜満開の今、桜見物の客でごったがえす首都圏エリアにて、短時間でどう情緒的な花見アイロニングを実現させるか。そこでひとつのアイデアが浮かんだ。ボートに乗って水面から花見をすれば、陸の猥雑さから開放され、平静の中で禅的な花見アイロニングが出来るのではないかと考えたのだ。
そこで僕と新井アイロニストは、花見客でごったがえす都内の某花見ポイントを訪れた。そこにはボートに乗れる場所があり、陸の花見客から離れた水際にも多くの桜が咲き誇っていた。しかし僕らは思わぬところでハードな事態に直面する。それは、男同士2人っきりで、この時期カップル率100%の手漕ぎボートに乗る、というハードコアな事実であった。見渡すと、周りはカップルだらけであった。この時点でアイロン掛けをしても、十分エクストリームであったろう。こうして仲睦まじいカップルらに混じり、ボート券を購入した僕らいい大人2人は、冷ややかな視線を感じつつもイソイソとボートに乗り込み、それこそマッハでカップルでごった返す陸を後にしたのであった。
水面から眺める桜並木は、それはそれは美しく、まるで風になびく淡いピンク色をしたシルクスカーフのようであった。改めて眺めると、満開の桜は本当に見事であった。時折寄ってくるカップルボートに慈悲なきメンタンを切りながら、僕らはせっせとアイロニングの準備をした。ポータブル発電機(ポータブルと言っても18kg!)でなんとか電源を確保し、どこか幻想的な桜を眺めながら、僕らはアイロンが温まるのを静かに待った。









