アウトドア・スポーツ

2008/01/29

無謀と究極の線引きを エクストリームアイロニング・安易な真似は怪我の元

昨年、僕はジャンルを問わず積極的に各メディアに露出した。エクストリームアイロニングというものの存在を、まずは世に出していきたいと考えたからだ。

様々な宣伝活動が功を奏したのか、最近は山に行って声を掛けられない日はないくらい、エクストリームアイロニングは緩やかに浸透してきている感がある。このスポーツに真面目に興味を持ち、アイロニングの精神的な奥深さを理解してくれる方も確実に増えてきた。今まで各地で変人扱いされてきた僕らエクストリームアイロニストにとって、これはなんとも嬉しい流れだと言える。

最近は「僕もアイロニングやりました!」というメッセージと共に画像が送られてきたり、もしくはブログや動画投稿サイトにアイロニングの画像・映像が載ってるよ、という連絡を頂くことも増えてきた。画像をEIJに送ってくれた方や、アイロニングをしたと報告してくれた方を、僕は心から歓迎するし、大いにリスペクトしている。なんにせよ、行動力のある方が僕は大好きだからだ。

そのようにしてEIJに送られてきたり、または教えてもらったブログなどで画像や映像を拝見すると、街の中でアイロンを持ち、その場でアイロン掛けをしている風なポーズをとりつつ記念撮影、といったものがその大半を占めていた。一般にエクストリームアイロニングのイメージは相当ユルい。確かに野外でのアイロン掛けという行為は、一般的に固定概念の外側にあるのが常識である。だから、僕らがエクストリームアイロニングをしている画像や映像を見ても、なんだかよく判らないまま多くの方がユルめな捉え方をしてしまうのだ。たぶんアイロン掛けという行為そのもののイメージも、エクストリームアイロニングが柔で軟弱な印象に捉えられがちな理由のひとつだと思う。

しかし、エクストリームアイロニングにおいて、もはや街でのアイロニングはご法度である。街ではスポーツ性はおろか、単なる一発芸にしか見られない傾向がある。しかも僕自身、過去に実際何度か街でやってみたが、その結果何の達成感も癒しも感じることがなかった。僕の経験から言うと、街でのアイロニングは時に人を不安にさせ、そして不快にさせる場合もあるようだ。欧州では、今も街中でのアイロニングはOKという流れがあるが、エクストリームアイロニングを真のスポーツとして捉えたい僕らEIJは、そのへんに限ってはすでに欧州に先駆けて鋭い進化を遂げたのである。もう一度言おう。エクストリームアイロニングの世界において、街でのアイロン掛けは、もはや絶対にアウトな行為なのだ。

僕がエクストリームアイロニングを始めた当初、何をするにせよすべてが手探りだった。英国本家のウェブサイトを真似て、僕も暇さえあれば都内の人混みポイントを、新井アイロニストや丹代アイロニストらと掛け巡ったものだ。東京駅周辺や銀座界隈、新宿の雑踏など、それこそ人ごみばかりを選んで、まさにゲリラ的にアイロニングをやっていた時期もあった。地方に行けば、そこでも突発的にアイロン掛けを決行した。結果半年ほどで、街にはエクストリームアイロニングが求めるものは何一つないと気付き、僕らは街でのアイロン掛けを完全に封印した。「やってみなけりゃその効果は判らない」というのが僕らのポリシーで、もちろん今でもその考えは一切変わっていない。このように実際に様々な場所や環境にて場数を踏み、その結果、僕らは「自然環境下」と「競技的なアイロニング」というこの2種類に、しっかりと行き着いたという経緯を持つのだ。

そんな我々からみて、到底容認できない内容のアイロニングが最近いくつか確認されている。それは単に「危険」な状況下にてアイロンを掛けるという、なんとも無謀な行為である。残念な事に、それをエクストリームアイロニングと称し、ネットのブログや動画投稿サイトで公開している方がいるのだ。中には確信犯的に、あえてふざけてやっている方もいるようである。ここでの具体的な描写は避けるが、中には一歩間違えたら大怪我では済まないような過激なものまであった。この現象は、僕らEIJが抱える最も深刻な問題だ。事は、オフザケでは済まされないのである。





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