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2007/11/20

水中へいらっしゃい = アイロニング的アンダーウォーターワールド

今回はアイロニングの存在を根底から覆しかねない話をしようと思う。
それは水中でのアイロニングについて、である。

皆さんご存知の通り、通常のアイロン掛けは陸上で行う。
しかしエクストリームアイロニングの世界において、それは必ずしも当てはまらない。
一見こっ恥ずかしく、単なる馬鹿げたアイデアのような突飛な発想。
しかしその感覚は、このアイロニングの世界においては必然である。
常識内の発想や電卓的思考で考えても、新しいものはまず生まれない。
たぶんエクストリームアイロニングとはそういうものだ。

僕はアイロニングにおいて常に困難な場所を追い求めてきた。
本物のエクストリームアイロニストであれば、誰しもがそうだと思う。
エクストリームアイロニングは、そのアイロン掛けに到るまでの過程が困難であればあるほど、アイロニングで得る様々な効果が際立つ。
だから本物のアイロニスト達は、究極の場所で得る究極の効果、それを体感したいが為にいろんな困難に立ち向かい、それらを克服し、そしてそこで至福のアイロン掛けをキメる。少なくても僕はそうだ。

基本である山頂や、様々なスポーツとの融合、そして競技的なもの。
今までいろんなケースや様々な場所でアイロニングを試みてきたが、僕も去年あたりになってようやく水中へとたどり着いた。
水中でのアイロニングにおいて、アイロン掛けの成立自体は困難である。
この場合、最も大切な要素は「如何にありえない場所にてアイロン掛けの行為をし、その効果はどんなものであったか」という事につきる。
水中でのアイロン掛けは、僕らの中でも特別枠的な考えに属する。
考えずに感じろ。これが水中アイロニングにおける基本理念なのだ。
















長きに渡る海外在住時、僕はある島に2年ほど住んでいた。
そこは巨大なサンゴ礁地帯にある島で、豊かな海に囲まれていた。
僕は毎日のように海に潜り、魚を眺め、その竜宮城のような大自然と戯れつつ海と接した。
それ以前、そしてそれ以降も、水中、または水上にて様々なスポーツなどと共に海と接してきている僕にとって、水中はさほど緊張する場所ではない。
むしろ落ち着く場所と言える。
島に居た当時、もしすでにエクストリームアイロニングに出会えていたらと思うと、僕は今もってそれがとても残念でならない。
山と海。どれをとっても素晴らしい自然環境がその島にはあったのだ。
もしその時に出会えていたら、僕は今頃エクストリームアイロニングのひとつ上のステージにいたかもしれない。
もしくは自然に満たされすぎて、既に燃え尽きていた可能性もある。
または、エクストリームアイロニングをしていなかったかもしれない。
あまりにも自然が濃厚だと、それだけで僕は満足してしまうからだ。

僕が最初に水中にてアイロニングを行った場所。
忘れもしない、そこは千葉県にある御宿海岸であった。
11月の波の穏やかな平日。僕はシュノーケリングギアをつけて潜った。
水深は2m程度。アイロンと台を持って立ち泳ぎしながらのエントリー。
水中においてもアイロン台がやけに重く、シャツもふわふわと漂うため、アイロン掛けそのものを成立させるのが難しかった事を覚えている。
というか、結局アイロン掛けは成立しなかった。
当たり前だ。水の中でアイロン掛けをしても、しわが伸びるのはその時だけで、水からシャツを引き上げたらとんでもない事になっているのだ。
その時、地元の漁師の方に密漁者と間違えられたのがまだ記憶に新しい。



















水中からびしょびしょになったアイロン台やシャツを引き上げ、海水をたっぷり含んだシャツを絞りながら、僕は水中でアイロン掛けする意味を考え、やり始めた当初はそれなりに深く悩んだものだ。
考えずに感じろ、とは言うものの、やはり考えてしまうのが人間である。

世界のエクストリームアイロニングの流れとして、当時すでに水中でのアイロニングが確立され始め、如何に深い水深にてアイロニングをするか、という事のみに欧米のアイロニスト達が注目していた。
当時から、このスポーツをやっていく上で世界標準の維持を意識していた僕は、こうして水中アイロニングに関しては引くに引けない状況に陥ったのであった。





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