アウトドア・スポーツ

2007/11/20

水中へいらっしゃい = アイロニング的アンダーウォーターワールド

それから、僕は何度か水中でのアイロン掛けを遂行してきた。
伊豆や千葉の海や、神奈川の相模湾において精力的に活動してきた。
相模湾では船を使ってダイビングアイロニングを敢行した。
ダイビングギアをつけてのアイロニング、そして素潜りでもやった。
海にはカレント(潮流)があり、特に台の固定にはひときわ苦労した。
一時間ほど台を海底に置いておくと、早くもそこを住処にしようとする魚が現れたりする。相模湾は僕の想像以上に豊かな海だった。
時にはアイロン台の上に居座ろうとする生意気な魚までいた。
魚が乗ったアイロン台の様は、水中でもまさにマナ板そのものであった。





























ある時、某テレビ番組の撮影という事で、新江ノ島水族館さんにある「相模湾大水槽」にてアイロニングをやらせていただける機会を得た。
相模湾大水槽は圧巻だ。中には相模湾の魚が約2万匹もおり、魚好きな僕にとって、その大水槽に潜れること自体が失神レベルの喜びであった。

アイロンと台をしっかりと消毒し、中にいる魚に細心の注意と敬意を払いつつ、僕は迫り来るエイのしっぽ(毒がある)に気をつけながら魚たちとのアイロニングを心ゆくまで楽しんだ。
それにしても、水槽の魚達にとって僕はいい迷惑だったに違いない。
その証拠に、アイロニング中に一度、シノノメサカタザメという巨大なエイに腰をどつかれた。しかし、水中でも「常に平常心」なのであった。
これもエクストリームアイロニングをやってきたひとつの成果だと思う。

それからも何度か相模湾大水槽にてアイロニングをさせていただいた。
普通、一般の人を水族館の水槽に潜らせることは有り得ない。
しかし、彼らは僕にアイロニングまでする特別な機会を与えてくれた。
エクストリームアイロニングに理解を示してくれた新江ノ島水族館の関係者の皆さん、それと水槽にいる魚達に、僕は心から感謝している。
どうもありがとう。

新江ノ島水族館は、デートコースには勿論のこと、独りで癒されたい時などにも最高の環境を与えてくれる事だろう。
もちろん、魚やイルカの生態観察にもベストな環境がそこにはある。
皆さんも是非一度訪れてみてはどうでしょう。
僕のお勧めは「クラゲファンタジーホール」。
この宇宙のような幻想的空間で、体の底から癒される事うけあいです。










































水中での感覚。これは高山でのアイロニングにかなり近いと僕は思った。
特に素潜りでのアイロニング時は無呼吸状態になる。
それにより思考が鈍り、体の動きも鈍る感覚は、超高度での山頂掛けに非常に近いイメージであると、僕自身強く感じた。
だから水中でのアイロン掛けをしながらも、僕の頭の中にあるイメージはチョモランマ(エベレスト)山頂でのエクストリームアイロニングだった。
だから、チョモランマ山頂でのエクストリームアイロニングを目標に掲げている僕にとって、水中は意外なほどそのイメージトレーニングに適している環境なのだ。
これに僕は深い驚きと感動すら覚えた。

素潜りスタイルでは肺への圧力が凄く、水中でも息を吐き続けなければ肺が破裂しかねない。
そんな中、アイロンを持って水深7mまで潜り、そこでアイロン掛けを行うのは至難の業であった。
現に水中アイロニングで僕は耳に怪我をし、病院送りにもなったのだ。
見た目はユーモアそのものであり、しかし実は相当リスキーなこの行為。
まさにエクストリームアイロニングのユーモア性と極限性、その両方が巧く組み合わさったもの。
それが水中でのアイロニングなのである。

















さて、今までの水中アイロニング体験で、僕はいったい何を得たのか。
水中は高い山の山頂に近い感覚。これは水中にて身をもって体感した。
そして水中でも、目を閉じればリビングでアイロン掛けをしている感覚を得ることも出来た。だから水中でも鉄の平常心は得れるという事だ。
そして達成感と満足感。これはアイロン掛けがありえない場所の極みでアイロニングを行う、という意味で、水中では相当な効果を感じた。

水中アイロニングを取り入れていくのはアリではないかと僕個人は思う。
しかし水中でのアイロン掛けが成立しない以上、この水中アイロニングを正当化するのにも無理がある。それは認めざるをえない負の部分だろう。
しかし、欧米のアイロニスト達のように、水中アイロニングの最深記録を目指してやっていく連中にとって、これからも水中は大きな意味を持つ。
記録への挑戦は、マイナースポーツであるエクストリームアイロニングにとって、皆に認知させる上で非常に価値のある行為だと思う。
そういうアイロニスト達を、僕はこれからも仲間として応援していきたい。
僕はこれからも本物のエクストリームアイロニストでありたいと思う。
だから僕は水中掛けも軽視せず、これからも信念を持って水中にも挑む。
水中が、チョモランマをもっとも身近に感じる場所ならなおさらだ。

水中でのアイロニング。
しわは伸びない。シャツも滅茶苦茶になる。アイロンも錆びやすい。
要するに、アイロン掛けがほぼまったく成立しないのである。
しかしいざ潜ると、なぜか僕は得体の知れない満足感に包まれるのだ。
少なくても、僕はその「得体」が何かを探し出すまでは潜り続けたい。
そしてこれからも水中で思う存分アイロン掛けをしていきたい。
たとえ、そこにしわがなくても。

■注意事項■
水中アイロニングのむやみな真似は、命の危険を伴う危険な行為です。
よって絶対に真似しないように。これはエクストリームアイロニングすべてについて言える事です。最近むやみに無謀なアイロン掛けをする方がいる報告をうけました。
無謀と究極はまったくの別次元です。
僕らは周到な準備の下、確固たる安全確保をした上で、エクストリームアイロニングに真摯に挑んでいます。
どうかご理解の程よろしくお願いします。





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