暮らし

2008/08/13

採光窓と通風窓

どの住宅にも必ずあるもの・・・それは、窓。その最大の役割は、採光と通風です。単純に考えれば、窓が大きければ大きいほど採光も通風も良い訳ですが、熱環境的には厳しくなりますし、プライバシー面で不利な状況も発生します。加えて、窓にはもう1つ大きな役割があります。それは、建物の表情を決定する事。人間の目鼻立ちのように、窓の位置・形によって、外観の印象も全く変わってしまいます。
今回は、そんな窓のお話。

今週(8月17日)放送のU邸を正面から見た時に印象的なのは、その一見無造作にレイアウトされたようにも見える大小様々な窓。その姿は、ミニマル・アートの絵画か彫刻のようでもあります。このすっきりした印象の源は何だろうと、よくよく見てみると・・・どうやら窓に秘密がありそうです。


U邸の窓は、何だか妙にスッキリしているんですねぇ。その印象は、どうやら全てのガラス窓が「嵌め殺し」になっている事に起因します。
「嵌め殺し」とは開閉できない窓の事。なぜ「嵌め殺し」だと見た目がスッキリするかと言えば、それは窓枠が無いからです。ま、厳密に言えば窓枠が無い訳ではなく、窓枠を埋め込むように設置しているからですが、いずれにしても窓枠が見えず、透明なガラスだけがポコっと壁に埋め込まれている印象になります。
そう、窓枠って意外と存在感が大きいんですよね。最近の住宅設計の傾向としては、この窓枠の存在感をいかに消すか、あるいは、いかに軽減するかがテーマの1つになっているように思います。以前お邪魔したお宅では、窓枠の内側の線=ガラスと窓枠の境界線=が床・壁・天井面に一致するようにデザインされていましたし、別のお宅では、大きな目立つ窓は全て「嵌め殺し」になっていました。
かつてル・コルビュジエが京都・桂離宮を訪れた感想を求められた時『線が多すぎる』と批判的だったそうですが、現代建築は事程左様に「線」の少なさにこだわっているんですね。






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