医学用語は外国語なみに通じない!?
医者が話す言葉は、よう分からんらしい。こちらが当たり前として話している言葉が、患者さんにとってはちんぷんかんぷんの外国語。無論、わかるように話さない医者の方が悪いのだが、何せ医学部6年間とその後の研修2年くらいかけて叩き込まれているから、無意識に出てきてしまう。どうも違う意味に受け取られているらしい、と後で気が付き、大いにあわてる時がある。
いつもおしゃれなハナおばあちゃん(85歳)が頭が痛い、というのでロキソニンという解熱鎮痛剤を10回分頓服(とんぷく)で処方した。頓服は症状が強い時に、臨時で使う薬の事で、毎日飲むものではない。ところが他の血圧の薬や骨粗しょう症の薬と一緒に一日3回毎食後飲んでしまったから、3日ちょっとで全部なくなってしまった。頓服=鎮痛剤と思っている人も多い。

貧血はありませんか?医学用語で貧血は血の色素ヘモグロビンが薄い事で、血液検査で判定する事だが、大部分の人は頭がくらくらして立ちくらみがする、「脳貧血」の事を貧血だといっていらっしゃるので、「ありません!」と断言される。血液検査の事を知らない場合が多いので、もう一度聞きなおす事にしている。
不整脈も聞き取れないことが多いらしく、胸がドキドキする、動悸がする、とおっしゃるので不整脈ですね、というと「せいみゃく?」 「ふ・せい、です」「えっ不正?」で、漢字を書くはめになる。
逆にこちらがドッキリする事もある。「頭痛が転移するんです。」えっ?転移?それから既往症を確認してホッと。転移とはガンが他の臓器に巣を作ること。頭痛が移動するのは心配ない。
腫瘍マーカー検査の結果説明で、「陰性でした」。
「やっぱりガンなんですね。。。」
マーカーは陽性だったら腫瘍が存在する、または腫瘍の勢いが強いことになり、「陰性」のほうがいい事なのだが、陰性って言葉がマイナスイメージを持たれるらしく、「今回の検査では腫瘍から出る特殊なたんぱく質が出ませんでしたから、心配ありません。良かったですね。」と話してようやくにっこりしてもらえる。





