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2008/07/27

帰ってきたアポジー(3)SACDをアポジーで聴く

 これまで2回にわたってオールリボンスピーカーであるアポジーの魅力について述べてきたが、このスピーカーは、分類上は平面スピーカー(プレナー型スピーカー)と呼ばれる種類のスピーカーに属する。

 この平面スピーカーには、アポジーの他に、クォード(Quad)、マグネパン、マーチン・ローガンなどがある。

 クォードは英国の家庭用オーディオの老舗であり、ESL63というロングランのスピーカーはその代表傑作である(写真:カタログより)。

 この平面スピーカーは、一般的なコーンスピーカーと違って平面波を発生し、しかもそれがスピーカーの両面から出てくるため、音が自然で音場が広い反面、音にエネルギー感が乏しく、しかも周波数特性が乱れやすいという欠点がある。

 クォードは、コンデンサーの膜を振動させて球面波を作るという特殊な技術で、実に自然で美しい音のスピーカーを作り上げた。

このESL63は、音楽を素直に再生することができるため、スタジオのモニタースピーカーに使用されることもあるし、ブレンデルのような名ピアニストにも愛用されている。

 私も以前このスピーカーを使っていたことがある。

 長く聴いても疲れないこのスピーカーは声楽、特にオペラを聴くのには最高だった。
 フィリップスのオペラ、例えばマリナー指揮のモーツァルト フィガロの結婚などはこのスピーカーでモニターされていることもあり、とりわけ最高だった。

 しかし、静電型と呼ばれるこのスピーカーを使用する時は、スピーカーについている電源をいつも入れておく必要がある。

 さらに膜構造がデリケートで、日本のように湿気の多い国ではこのスピーカーの寿命は意外に短い。
 ある日、ポンポンと音が出始めると要注意で、じきにノイズだらけになって使えなくなる。

 アポジーはどうだろう。

 電源こそ不要だが、アルミリボンでできた振動膜は同様にデリケートで、鉛筆1本間違って飛び込んだら、それでリボンに穴が開いて電流が流れなくなってアウトである。

 ネコがいる私の家では不在時はスピーカーを段ボールでガードしておかないと安心して仕事にも行けないのである!(写真:ネコとアポジー)






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