趣味

2008/05/25

天体観測をしよう(3) 双眼鏡を用いた天体観測(その壱)

 いよいよ今回からいろいろな光学機器を用いた天体観測についてお話ししたいと思います。既に双眼鏡や望遠鏡で天体観測を楽しんでいらっしゃる方も多いと思いますが、一方で関心はあるけれどまだ機器を購入するところまではいっていない方、あるいは購入するにしても店に行くといろいろな種類のものが並んでいて、どれを買ったらよいのかよくわからないという方もおられると思います。

そこで、これから数回にわたって、このような光学機器で観測をしようという方が、実際に機器を手に入れる際に少しでもお役に立つような情報を提供したいと思います。

 天体を観測する機器と言えば、我々アマチュアにとっては何と言っても小型天体望遠鏡がその代表ですが、その話の前に、まず、より手軽な双眼鏡を使った観測の話から始めたいと思います。
 双眼鏡で見ると近い物体は立体的に見えますし、天体観測では両眼で観察できるので望遠鏡よりも見やすい、また手軽に持ち運びができるといったメリットがあります。また望遠鏡よりも視野が広い分、星団など広がりのある天体の観測にはより適しているとも言えます(写真上:プレアデス星団)。

ところで双眼鏡というと皆さんはどのようなタイプを思い浮かべるでしょうか。
 劇場で使うオペラグラス、あるいはバードウォッチング、登山など野外観察で使う双眼鏡、はたまた戦争映画に出てくるような大型双眼鏡など、実は双眼鏡と一言で言ってもそのタイプには実に様々なものがあります(写真右:カタログより)。
 では天体観測にはどのようなタイプの双眼鏡を選べばよいのでしょうか。

 双眼鏡は主にカタログ等では、倍率と対物レンズ口径で区別、表示されています。
またほとんどの双眼鏡には実際にその数値が刻印されています。
例えば、7x50と書いてあれば(写真左)倍率7倍、対物レンズ口径50mmということを意味します。この対物レンズ口径は対物レンズ有効径とも言いますが、レンズの枠などを除いた実際レンズとして有効な直径のこと(写真下:対物レンズ)で、この直径が大きい程、多くの光を集めることができるので、暗い天体まで見ることができます。

この暗いものを見ることができる能力を集光力と言います。集光力は対物レンズの面積、つまり対物レンズ口径の2乗に比例することになります。この口径の大きさと見える星の等級には以下の関係があります。

  M = 7 + 5 log A

 Mは口径A cmの双眼鏡(あるいは望遠鏡)で見ることのできる一番暗い星の等級です。
対数が出てきて少しむずかしい計算ですが、例えば口径4 cmであれば10等級まで見えるという計算になります。
 肉眼では7個程度しか星が見えないプレアデス星団でも、このくらいの口径で観察すれば30個近くの星が見えてきます。天体観測用としてはこの程度の口径はほしいところです。





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