星空への招待(4) 星の花形役者 シリウスとカノープス
2月の夜8時頃、空を見上げると、天頂から南のオリオン座を中心に多くの明るい星々が並ぶ、実に豪華な星空を見ることができます。
オリオン座のリゲル、おうし座のアルデバラン、ぎょしゃ座のカペラ、ふたご座のポルックス、こいぬ座のプロキオン、そしておおいぬ座のシリウスといったいずれも明るい1等星が天頂に少しいびつな六角形を作っていて、その中心にオリオン座の1等星ベテルギウスが光っています(写真)。
これらの1等星の中でとりわけ明るいのがおおいぬ座のシリウスです(写真左)。
このおおいぬはオリオンの猟犬のうちの一匹で、シリウスはこのおおいぬの口の部分にあります(写真下)。

シリウスとは輝く、焼き焦がすという意味で、文字通りこの星の強烈な明るさを表していますが、古代エジプトでは洪水を予告する神の星として、また中国では“天狼”と呼ばれて狼にたとえられる程の明るさをもつ星として知られています。
このシリウスは、全天で21個ある1等星のうち一番明るい星で、その光度はマイナス1.5等ですが、これは標準的な1等星の約13倍も明るいことを意味しています。
シリウス以外にマイナス等級のつく星は、後で述べるりゅうこつ座のカノープスとうしかい座のアルクトゥールスだけです。
シリウスがなぜこれ程明るいかというと、一つはシリウスが北半球で見える星の中で一番地球に近いこと(およそ8光年)、もう一つは、この星の直径は太陽の約2倍ほどながらその温度は約1万度と太陽の23倍もあり、青白く光る星だからです。
夏には太陽がこのシリウスの近くにいるため暑くなると考えられていた時代もあり、英語でドッグスターというこの星が太陽と行動を共にする夏の暑い時期をドッグデイズと言うのだそうです。
このシリウスでもう一つ話題になるのは連星という現象です。
実はシリウスはその位置が不安定であることが謎とされてきましたが、19世紀半ばに約50年の周期でシリウスが動いていることがわかり、観測では見えないもう一つの星がシリウスのそばにいて、お互いに引き合って運動している連星を形成している可能性が示唆されたのです(写真)。






