趣味

Column Title : 

2008/07/01

玉子とトマト。

「豚肉をちょこっと入れるとこれがまたうまいんだ。」
 97年から98年にかけて北京に留学し、午前中授業に出て午後は写真を撮り歩き、それを通信社に買ってもらうという生活をしていた。

 食生活はどうだったかというと、ときどき自炊をしたり、ごくごくたまに潤滑油を差すかのごとく日本料理屋に行ったこともあった。
しかしながらほとんどは中国北方家常菜という、いわば「北方地方の家庭料理」を出す食堂で飯を食い、酒を飲んでいた。家庭料理といって侮ってはいけない。飲んで食べて1人300円ほどという驚異的な安さにも関わらず、むちゃくちゃに美味い。炒めものが中心なため少々油っこくはあるが野菜をたっぷり使うから栄養バランスも悪くなかったと思う。

 その中でも比較的あっさりしていて、星の数ほどあるメニューの中からいつも一皿は注文していたのが「西紅柿炒鶏蛋」。「西紅柿」とはトマトで、「炒」は 文字通り炒める、「鶏蛋」は鶏卵、つまり「玉子と卵の炒め物」。昨今の料理ブームから、料理本にレシピ付きでこの料理が載っているのも見たことがあるし、 都内の中華料理屋でもよく出している。    

当時友達になった李さんという料理人がよく家に招いてくれて(ほとんどは僕が押しかけたのだが)自慢の家常菜をふるまってくれた。その彼が作る玉子トマトはどこの食堂のより美味しくて、今でも北京へ行くとねだって作ってもらう。それがこの「ちょっと肉入りの玉子トマト炒め」である。
李さんの作るものには到底かなわないが、ときどき思い出したように作っては食堂の喧騒を思い出しながらビールを飲む。


まずは熱した中華鍋に油を注ぎ、溶いた玉子を流し入れる。やわらかめのスクランブルエッッグくらいになったら取り出しておく。

 もう一度鍋を熱して豚肉と色味を考えてししとうなどをちょっと入れて炒める。豚肉の色が変わったら一口大に切ったトマトを入れて混ぜながら火を通す。

トマトから水分が出てきたら塩、砂糖、醤油で味を付けて玉子を戻し入れる。
全体をからめながら炒め、水溶き片栗粉でトマトから出た水分をとめる。





この記事のトラックバックURL: