本・エンタメ

2007/11/02

パリのオペラ事情

花の都、そして芸術の都パリ。2008年7月、未来日だった最後の大物オペラハウスとしてパリ・オペラ座が来日する。他の魅力的な劇場と一緒に一挙に紹介しよう。

まずパリと言えば、やはり国立のオペラ座。このパリ国立オペラ座は、2つの素晴らしいオペラハウスを持っている。1つは近代的なバスティーユ劇場。ミッテラン大統領がフランス革命200年を記念して“民衆のためのオペラハウスを”というスローガンで造られた劇場である。それも1789年7月14日にフランス革命が始まったバスティーユ牢獄があるその場所に!ちょうど200年後の1989年7月14日に式典が行われ、翌1990年からオペラの上演が始まった。客席は2,700席を誇り、最新の舞台装置や音響設備を兼ね備え、外観は一面ガラス張りのモダンな劇場。特にステージは世界最多の9面舞台を持っており、どんな演出も可能にしている。バスティーユ劇場の近辺は、オペラハウスの完成以降、ファッショナブルな町として非常に賑わっている。ユーグ・ガルの定年退職を受け、2004年が総裁に就任したベルギー人のジェラール・モルティエは、ザルツブルク音楽祭の総監督として敏腕を振るってきた大物。若者にオペラをスローガンに、新機軸を打ち出し、新演出や新作オペラの上演等にも力を入れている。

バスティーユ劇場夜景

 もう1つの国立オペラ座は、ガルニエ宮。パリの中心に位置し、劇場自体が美術館と呼べるような豪華絢爛なネオバロック様式による宮殿。世界最大級の床面積を誇り、世界で最も優雅で美しい劇場と言われている。シャガールの天井画を始め、大シャンデリア、金色に輝くホワイエや彫像等、夢の空間である。14年もの工事を経て、1875年の1月に開場、長くヨーロッパのオペラシーンを飾ってきた。バスティーユが出来から改修工事に入り、1996年には美しい内装が蘇った。当初バスティーユでオペラ、ガルニエでバレエという風に区分されていたが、モルティエが来てからは、バロック・オペラ等を中心にガルニエでもかなりのオペラが上演されている。客席は1,900席で、巨大空間にも関わらず音響はとても良い。
 もちろん、非常にレヴェルの高いオーケストラ、合唱団を抱え、特にバレエ団は世界トップクラスの実力と栄光の歴史を持っている。
 そして、ガルニエ宮の地下水路には怪人が住んでおり、シャンデリアが落ちてこないように注意しなければならない。

ガルニエ宮正面


シャガールの天井画「夢の花束」


ホワイエはこのように薄暗く、怪人が出てきそう。

2008年7月の来日にはワグナーの「トリスタンとイゾルデ」、バルトークの「青ひげ公の城」とヤナーチェックの「消えた男の日記」の同時上演、ポール・デュカスの「アリアーヌの青ひげ」という4タイトル。非常に意欲的なステージが期待出来るが、「トリスタン」以外は果たしてチケットが売れるであろうか?





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