「ヴェルディの生涯とその作品」後編
3作目の「ナブッコ」で大成功を収め、大作曲家への道を歩み始めたヴェルディ。とてもこのコラム1回でそれ以降の生涯を追うことは出来ないが、無理やり一気に説明してしまおう。
ナブッコ以降、「第1回十字軍のロンバルディア人」「エルナーニ」「2人のフォスカリ」「ジョヴァンナ・ダルコ(ジャンヌ・ダルク)」「アルツィラ」「アッティラ」まで1年間に2作品というペースで書き続けた。中には素晴らしい音楽もあるのだが、台本作家に恵まれなかったこともあって、傑作とは言えず、現代ではあまり上演回数が多くない。転機は11作品目の作品、シェークスピアの悲劇「マクベス」であった。そして、「群盗」「イェルサレム<ロンバルディア人の改作>」「海賊」「レニャーノの戦い」「ルイザ・ミラー」「スティッフェリオ」ときて、ついに後世に残る傑作「リゴレット」が生み出される。この「リゴレット」以降の作品はすべてが傑作と言っても過言ではなく、世界中のオペラハウスのレパートリーとなっている作品ばかりである。「リゴレット」の原作は、文豪ユーゴーの戯曲「王様はお楽しみ」で、テーマはずばり「呪い」。音楽的にいうと和声に画期的な発展があるが、それぞれの登場人物のアリアだけでなく、2重唱、3重唱等にも名曲が並ぶ。そして3幕の4重唱に到っては、古今東西のオペラの中でも最高峰の重唱と言われているもの。2組の会話が同時に進行し、4人がそれぞれ別の言葉を言っているにもかかわらず、それらが絡み合って素晴らしい効果を挙げている。また、この4重唱の前で歌われるテノール、マントヴァ公爵のカンツォーネ「女心の歌」は、このオペラでももっともポピュラーで覚えやすい曲。このオペラの初演が行われたのは、かの有名なヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場だが、翌日はゴンドラの船頭たちがこのアリアを口ずさんでいたという。ヴェネツィアに観光してゴンドラに乗る機会があれば、ぜひ船頭にこの曲をリクエストしよう。イタリア語では“La donna e mobile(ラ・ドンナ・エ・モビレ)”と言えば分かる!
そして次が「トロヴァトーレ」である。台本のレヴェルの低さ、ストーリーのナンセンスさが言われているが、それらを補って余りある力強く情熱的な音楽(アリア、重唱、合唱の数々)が不朽の名作へと押し上げている。
その次が「椿姫」。以前チューリヒ歌劇場の時に詳しく説明しているので、ここでは割愛するが、世界で最も上演回数の多いオペラの1つであろう。
次いで書かれたのが、シチリア島で実際に起こったフランス人の大量虐殺という実話がもとになっているグランド・オペラ「シチリア島の夕べの祈り」。それからジェノヴァの政治の世界を舞台に恋愛模様を絡めた重厚な作品「シモン・ボッカネグラ」。その後に「アロルド<スティッフェリオの改作>」が来る。

アレーナ・ディ・ヴェローナの「トロヴァトーレ」舞台
現代最高の演出家フランコ・ゼッフィレッリによる壮大なステージ。
そして次が「トロヴァトーレ」である。台本のレヴェルの低さ、ストーリーのナンセンスさが言われているが、それらを補って余りある力強く情熱的な音楽(アリア、重唱、合唱の数々)が不朽の名作へと押し上げている。
その次が「椿姫」。以前チューリヒ歌劇場の時に詳しく説明しているので、ここでは割愛するが、世界で最も上演回数の多いオペラの1つであろう。
次いで書かれたのが、シチリア島で実際に起こったフランス人の大量虐殺という実話がもとになっているグランド・オペラ「シチリア島の夕べの祈り」。それからジェノヴァの政治の世界を舞台に恋愛模様を絡めた重厚な作品「シモン・ボッカネグラ」。その後に「アロルド<スティッフェリオの改作>」が来る。

アレーナ・ディ・ヴェローナの「トロヴァトーレ」舞台
現代最高の演出家フランコ・ゼッフィレッリによる壮大なステージ。





