本・エンタメ

2008/08/29

歌舞伎 野田版「愛陀姫」

「愛陀姫」は野田秀樹と中村勘三郎による新作歌舞伎。ヴェルディの傑作オペラ「アイーダ」を翻案したもの。

私はかねがねからオペラと歌舞伎とは共通点も多く、その比較は非常に興味深い題材であると思っていた。そんなこともあって、この「愛陀姫」は絶対に見逃せないと思っていたが、昨日ようやく観ることが出来た。場所は歌舞伎のメッカ東銀座の歌舞伎座、恒例の八月納涼大歌舞伎の中での公演で、新歌舞伎十八番の傑作「紅葉狩」とのカップリングであった。

ストーリーや場面転換、台詞などはほぼヴェルディの「アイーダ」の通りだったため、私は初めてみた新作歌舞伎であったにも関わらず完璧に展開が読めた上に、役者さんの台詞もほとんど予想できた。野田秀樹が原作の「アイーダ」を非常に忠実に書き下ろしたようだ。

「アイーダ」はあまりにも有名なオペラなので知っている人も多いであろうが、簡単に説明しておこう。このオペラはヴェルディ晩年の傑作で、スエズ運河開通記念の一環としてエジプトのカイロに出来る王立歌劇場のこけら落としのために委嘱された。しかし実際にはこけら落としには間に合わず、1871年に同劇場で初演された。ヴェルディの作品の中でも最も壮大なスケールを持ち、音楽も素晴らしい完成度を誇り、古今東西のグランドオペラの中でも最高傑作と言われている作品。先週まで書いていたヴェローナの野外音楽祭でも最初のオペラとして上演され、今日、最も上演回数が多いのもこのオペラである。有名なアリアも数々あるが、誰でも知っているのが2幕2場の凱旋シーンの行進曲。サッカーの日本代表のテーマ曲のように使われているが、もともとヴェルディのお膝元パルマFCの応援歌に使われているもの。

舞台は、古代エジプト。エジプトとエチオピアの戦争の中、エジプトの王女アムネリス(メッツォ・ソプラノ)と彼女の奴隷アイーダ(ソプラノ、実はエチオピアの王女)、そしてこの2人から愛されているエジプトの将軍ラダメス(テノール)の三角関係の恋愛模様が軸となる。その他、アムネリスの父親のエジプト国王(バス)、エジプトの大司教ランフィス(バス)、アイーダの父親のエチオピア国王アモナズロ(バリトン)などが主な登場人物である。


歌舞伎座正面外観


当日のポスター






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