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2008/05/09

イタリア・オペラ日記 第2回 パルマ、モデナ

 さて「ボエーム」の話しに戻ろう。若手の実力派が中心のキャストが組まれていて、全体的には若さ溢れる好演だったと思う。まず良かったのはパヴァロッティも十八番にしていたロドルフォ役のステファーノ・セッコ。正統派のリリコ・レッジェーロとして将来を嘱望されているミラノ生まれの34歳。もちろん細めの声だが、アクートが非常に強く、透明感が高くフォームも安定している。最近、劇場では滅多に原調で聞くことが少なくなってしまった1幕の名アリア「冷たき手」だが、彼は当然のように原調で歌い、見事なハイCを伸ばした。

 相手役のミミはブルガリア人ソプラノのスヴェトラ・ヴァッシレーヴァ。コロラトゥーラ・ソプラノからスタートしたが、最近は「パリアッチ」のネッダを得意としている。最初は少し硬い感じもしたが、まずまず良く歌ったと思う。彼女は女優顔負けの美貌の持ち主で、これからの活躍が楽しみだが、歌っていない時でも歌っている途中でも舌の先を一瞬ちょっとだけ出すのが癖になっているようで、これはぜひ治さないとならないであろう。周りのスタッフ等がなぜ注意しないのかと不思議だが、いくら注意しても出てしまうから癖なのであろうか。

 マルチェッロのガブリエーレ・ヴィヴィアーニは日本でもサントリー・ホールオペラなどで知られているプッチーニと同じルッカ生まれのバリトン。声は決して悪くはないし、歌もまずまず上手いが、ヴォリューム的には少し物足りず、スケールの大きさという点ではもうちょっとであろうか。他のムゼッタのルーマニア人ソプラノ、ヴァレンティーナ・ファルカス、ショナールのアルゼンチン人バリトン、レオナルド・ロペス・リナレス、コッリーネのイタリア人バス、カルロ・チーニら、若い歌手たちも健闘していた。

 彼ら若手をまとめたのが超ヴェテラン指揮者のブルーノ・バルトレッティ。さすがに老練のタクトで見事にステージをまとめていた。もう80歳を超えたはずだが、まだまだ活躍しそうだ。演出のアメリカ人女流演出家フランチェスカ・ザンベッロは、奇を衒わず真っ向勝負の美しい舞台だった。1幕と4幕では、床に扉がついていて、下との行き来は梯子、というような設定で、本当の屋根裏部屋の感じが良く出ていた。

パルマ・レッジョ劇場外観

見事な天井画とシャンデリア

壮麗な客席

「ボエーム」カーテンコール風景

 来週はリヴィエラ海岸と大ショックだったカルロ・フェリーチェのショーペロ、プッチーニ巡礼とボローニャまで。





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