ロックは死なない2 ヒューマンリーグとヒステリア
70年代末に登場したヒューマンリーグは、エレクトロ・ポップ・ダンス・ミュージックとでも言うジャンルを開拓したグループです。ポスト・パンクの代表的なサウンドは、女性ボーカルが参加した『愛の残り火』で大成功を収めます。けれども、完成した音には、次の展開は困難なものでした。ロックであることを確認した『ヒステリア』は、セースルでは成功しませんでしたが、このバンドの限界を示したものでした。
パンクの後に、さまざまなポップ・ミュージックが登場したのが、80年代初頭の音楽シーンでした。その中のひとつとして、エレクトロ・ポップ・ダンス・ミュージックとでも言うスタイルの音楽がありました。The Human Leagueはこうしたジャンルを代表するグループです。
Human Leagueの最高傑作は、アルバムでは『Dare』だということは、ほぼ間違いないと思います。ですが、今夜聴きたいアルバムとして、その次のアルバム『Hysteria』を選びました。それは、完成してしまったスタイルを、ブレイクダウンしてよりロック・ミュージックっぽくしてしまった、言い換えるのであれば、The Human Leagueというバンドが自分たちの音楽に正面から向かい、たどりついた先にあったものとして、残されたアルバムなのではないか、そう思うのです。
The Human Leagueのデビューは1979年、アルバム『Reproduction』でした。翌年にはセカンドアルバム『Travelogue』を発表します。ぼくの友人には、この時代のシンプルなエレクトロ・ポップの方が好きだという人もいます。テクノ・ポップ的なフレバーが強いせいかもしれません。
けれども、The Human Leagueが成功を収めたのは、1981年の『Dare』であり、シングル「Don’t You Want Me」のヒットでした。『愛の残り火』というタイトルは、テクノというよりはポップ・ミュージックに視点が置かれたものです。そして何より、このアルバムから参加した二人の女性、Joanne CatherallとSusanne Sulleyの参加が、大きな要因だと思います。
それまでは、Ian Burden、Jo Callis、Philip Oakey、Philip Adrian Wrightの4人の男性メンバーがシンセサーザーで音楽を作り上げていった、そういうグループでした。当時の写真を見ると、ミュージシャンというよりも、若きエンジニア集団という雰囲気です。
サードアルバムにして、Human Leagueは、男ばかりの暑苦しいグループから、女性ボーカルが二人も参加し、一気に華やかさを増したということです(一説によると、二人の女性ボーカルはディスコでナンパして連れてきたとも言われていますが)。
『Dare』は、完璧なアルバムだと思います。今、聴き直すと、テクノではなく、もっとプリミティヴなエレクトロ・ポップだからこそ、成功したということも強く感じます。覚えやすいメロディ、余分な作りこみのないアレンジ、ポップ・ミュージックらしいシンプルなラブソングであることも含めて。そして、つい、一緒に口ずさんでしまうほど、歌いやすい曲だということも、感じてもらえると思います。
そして、エレクトロ・ポップにおいては、よく考えれば当然なのですが、メンバーの演奏技術はどうでもいい、ということになりますが、同時にそうであってもメインのボーカルをつとめるPhilip Oakeyの渋い声が、やはり大きな魅力になっていることも事実です。
ぼくの手元にあるのは、『Dare』のインスト版ともいうべき『Love And Dancing』を含む、21周年記念盤なのですが、そこには完成されたThe Human Leagueがあります。もし、このアルバムに足りないものがあるとすれば、JoanneとSusanneのボーカル(決してうまくはないのですが)があまりフィーチャーされていないことです。その中でも、ヒットシングルとなった「Don’t You Want Me」はこの二人のボーカルをよく聴くことができる曲なのです。
その後、The Human Leagueはよりフィジカルなダンス・ミュージックに変化していきます。アルバムよりも12インチシングルに力を入れ、「(Keep Feeling) Fascination」や「Mirror Man」などのヒット曲を送り出します。シングルにはRedないしはBlueという区別がなされているのですが、Redはダンス・ミュージック、Blueはポップ・ミュージックを示しています。そして、新曲ではこれまで以上にJoanneとSusanneのボーカルが前面に出ているということも、大きな魅力になっています。ボーカルは、エレクトロ・ポップであっても、フィジカルさを失わないのですから。
Human Leagueの最高傑作は、アルバムでは『Dare』だということは、ほぼ間違いないと思います。ですが、今夜聴きたいアルバムとして、その次のアルバム『Hysteria』を選びました。それは、完成してしまったスタイルを、ブレイクダウンしてよりロック・ミュージックっぽくしてしまった、言い換えるのであれば、The Human Leagueというバンドが自分たちの音楽に正面から向かい、たどりついた先にあったものとして、残されたアルバムなのではないか、そう思うのです。The Human Leagueのデビューは1979年、アルバム『Reproduction』でした。翌年にはセカンドアルバム『Travelogue』を発表します。ぼくの友人には、この時代のシンプルなエレクトロ・ポップの方が好きだという人もいます。テクノ・ポップ的なフレバーが強いせいかもしれません。
けれども、The Human Leagueが成功を収めたのは、1981年の『Dare』であり、シングル「Don’t You Want Me」のヒットでした。『愛の残り火』というタイトルは、テクノというよりはポップ・ミュージックに視点が置かれたものです。そして何より、このアルバムから参加した二人の女性、Joanne CatherallとSusanne Sulleyの参加が、大きな要因だと思います。
それまでは、Ian Burden、Jo Callis、Philip Oakey、Philip Adrian Wrightの4人の男性メンバーがシンセサーザーで音楽を作り上げていった、そういうグループでした。当時の写真を見ると、ミュージシャンというよりも、若きエンジニア集団という雰囲気です。
サードアルバムにして、Human Leagueは、男ばかりの暑苦しいグループから、女性ボーカルが二人も参加し、一気に華やかさを増したということです(一説によると、二人の女性ボーカルはディスコでナンパして連れてきたとも言われていますが)。
『Dare』は、完璧なアルバムだと思います。今、聴き直すと、テクノではなく、もっとプリミティヴなエレクトロ・ポップだからこそ、成功したということも強く感じます。覚えやすいメロディ、余分な作りこみのないアレンジ、ポップ・ミュージックらしいシンプルなラブソングであることも含めて。そして、つい、一緒に口ずさんでしまうほど、歌いやすい曲だということも、感じてもらえると思います。そして、エレクトロ・ポップにおいては、よく考えれば当然なのですが、メンバーの演奏技術はどうでもいい、ということになりますが、同時にそうであってもメインのボーカルをつとめるPhilip Oakeyの渋い声が、やはり大きな魅力になっていることも事実です。
ぼくの手元にあるのは、『Dare』のインスト版ともいうべき『Love And Dancing』を含む、21周年記念盤なのですが、そこには完成されたThe Human Leagueがあります。もし、このアルバムに足りないものがあるとすれば、JoanneとSusanneのボーカル(決してうまくはないのですが)があまりフィーチャーされていないことです。その中でも、ヒットシングルとなった「Don’t You Want Me」はこの二人のボーカルをよく聴くことができる曲なのです。
その後、The Human Leagueはよりフィジカルなダンス・ミュージックに変化していきます。アルバムよりも12インチシングルに力を入れ、「(Keep Feeling) Fascination」や「Mirror Man」などのヒット曲を送り出します。シングルにはRedないしはBlueという区別がなされているのですが、Redはダンス・ミュージック、Blueはポップ・ミュージックを示しています。そして、新曲ではこれまで以上にJoanneとSusanneのボーカルが前面に出ているということも、大きな魅力になっています。ボーカルは、エレクトロ・ポップであっても、フィジカルさを失わないのですから。




