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2008/08/16

ディーバの囁き9  イザベラ・アジャーニと雨上がりの恋人

今夜はワールドミュージック、というより映画の話をします。というか、女優の話ですか。フランスの映画がとても好きです。魅力的な女優がたくさんいて、ラディカルな監督がたくさんいて、ハリウッド映画にはない、独特の間があって。そして、ぼくのフェイバリットはイザベラ・アジャーニであり、その唯一のアルバムをご紹介します。

 今夜は映画の話をしたいと思います。

ぼく自身は、ヨーロッパ映画が好きで、けっこう見ています。とりわけ、フランス映画は、ぼくの友人には「会話が多くて嫌いだ」という人もいるのですが、ぼくは本質的に好きです。そして、好きな女優となると、真っ先に名前を挙げてしまうのが、Isabelle Adjaniです。

代表作というと、Fran?ois Truffaut監督の「アデルの恋の物語」を挙げる人が多いかもしれません。確かに優れた作品だし、何よりIsabelleが初々しいという作品です。でも、この作品におけるIsabelleはあまりにも監督の人形という気がしてなりません。あるいは、「ポゼッション」の狂気を感じさせる演技もすごいんですけれどもね。

まさか、「カミーユ・クローデル」ということはないですよね。Isabelle自身が企画した映画ですが、女優としてのエゴが映画をとてもつまらないものにしてしまいました。
ぼくが好きなのは、Luc Besson監督の「サブウェイ」なんです。まだ2作目を撮影しているという若手監督のLucが、30代前半、もっとも女優として美しい時期を迎えたIsabelleをヒロインとして撮影したこの作品は、彼女の存在感とアナーキーなリュックの感性が絶妙のバランスをとっています。彼女のミステリアスな美しさと演技が遺憾なく発揮された作品です。ぼくはこの作品を通じて、Lucのファンになったし、Isabelleのファンになった、というものです。

ところで、Serge Gainsbourg自身の音楽活動と並行して、はフランスの女優とともに、いくつもの音楽作品を残しています。あまりにも有名なのは、Jane Birkinでしょうか。さらに、Janeとの間にできた娘、Charlotte Gainsbourgとも作品を残しています。そして、Isabelleとも1枚のアルバムを残しました。それが、『Pull Marine』です。

フランス語は恋人たちの言葉だと言ったのは、誰でしょうか。ちょっと鼻に抜けるような声で歌われる、フランス語のポップミュージックは、聞いているとドキドキします。しかも、歌っているのがIsabelleなのですから。というようなことはさておいても、アップテンポの「Ohio」から始まるこのアルバムは、そもそもSergeの音楽に乗せて、この女優の囁きをたっぷりと聴かせてくれます。
ジャケットもほんとうにすばらしい写真で、それだけでもうれしくなってしまいます。

Sergeはミュージシャンとしては遅咲きでした。40歳ぐらいでBeatlesを聞いて、ポップミュージックに目覚めたとか、そんな話を聞いたことがあります。どこまで本当なのだかわかりませんが。とにかく、40歳くらいでようやく売れるようになった、遅咲きのアーティストです。そして、その後は妙にスケベなおじさん、というか、そんな軟派なイメージがまとわりついているのですが。まったく、実の娘にすら、手を出しかねないという雰囲気の映画すら残しています。





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