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2008/06/28

ディーバの囁き6  ブラジリアン・ラブ・アフェアとディレーネ

プログレファンは次にどんな音楽を聴くのでしょうか?ジャズという人もいれば、ヨーロッパ系に行く人もいるでしょう。ぼくはジョン・アンダーソンの影響もあってか、ワールド・ミュージックにひかれていきました。今夜はその中でも、とても耳になじむヨーロピアン・ラテンを聴いてみたいと思います。

 プログレファンがプログレッシブ・ロックから違う音楽にはまっていくというとき、2つの方向があると思うのです。一つは、ジャズにのめり込むという方向です。確かに、Bill Brufordのプレイはジャズのテリトリーに入るし、King Crimsonというバンドもジャズの影響を受けています。さらには、プログレからカンタベリー系、ブリティッシュ・ジャズ・ロックというカテゴリーまで踏み込んでいけば、ジャズはすぐそこです。CaravanやGong、Hat Field and The Northあたりですか。Yesのファンでもある作家の川西蘭は「こわれもの」という小説すら書いていますが、彼はその後、ジャズに魅かれていった一人です。

その一方で、ワールド・ミュージックにはまっていく人もいます。Patrick Morazがブラジル音楽の影響を受けたように、そしてJon Andersonもブラジル音楽だけではなく、ネイティブアメリカンの音楽やケルト音楽にも取り組んだように。ぼくもまた、ワールド・ミュージックに魅かれたたちでした。

Jonのラテン音楽の傑作といえば、『Deseo』です。Jonはここでは英語だけではなくポルトガル語でも歌っています。本当に思うのですが、Jonという、ある意味ではとても能天気なところのあるアーティストが、ジャズではなくラテンに関心を持つというのは、当然なのでしょう。ぼくもそうなのですが、明るいリズムを身体が求めているのだと思います。
そういうわけでこの時期、ぼく自身もラテン系の音楽をよく聴いていました。そして、今夜、聴こうと思っているのが、Brazilian Love Affairイタリアのバンドの3枚目のアルバム『Dilene』です。

このバンドのCDを買ったのは、今はなくなってしまった、六本木のWAVEというCDショップでした。ここは今では、六本木ヒルズの一部になっています。地下にある映画館にはよく足を運んだのですが、時間があるときは、WAVEをのぞいていたというわけです。ファーストアルバムは『Natureza Humana』、目玉はBee Geesのカバー曲「How Deep Is Your Love」でした。年齢をごまかしているんじゃないか、という雰囲気がなくもない女性ボーカリストの花に埋まったジャケットがとても美しいものでした。今聴くと、全体として悪くないアルバムなのですが、どうしてもラテンにアレンジされたカバー曲の印象が強い、そんなアルバムになっています。タイトル曲もMichael Jacksonのポルトガル語カバーだし。品良くまとまっている、ラテンの香りのヨーロッパのポップミュージック、といったところでしょうか。とはいえ、当時はサンバっぽく盛り上がるEW&Fの「Star」なんかも収録されているし、かなり気に入ってしまったので、新作が出れば買う、そんな状態でした。2枚目の「Uma Brazileira」も同じ感じでしたでしょうか。

ラテン系といえば、サンバにサルサにボサノバ、いろいろとあります。ただ、生粋の南米の音楽と比較しても、ヨーロピアンラテンはかなり聴きやすい音楽になっていたのだと思います。そうしたところが、コアなファン以外にも聴きやすかったのでしょう、密かに日本でも人気があったようで、来日公演も行っているし、何より日本オリジナル編集のベスト盤まで出ています。






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