デジタルライフ

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2007/04/02

いま注目の電力線通信とは

06年も終りに近づいた12月にPanasonicとアイ・オー・データ機器などから国内初となる電力線通信(以下PLC)アダプターの販売が開始された。PLCは家庭内に張りめぐらされた既設の電力線を使う事でわずらわしい配線工事なしにインターネット接続できる環境を提供する。従来からある無線LANが無線を使用して室内をすっきりさせるのとは異なりあくまでも有線であることに変わりはない。

PLC自体は今に始まった技術ではなく、他国において試験サービスや地域限定とは言え商用サービスが始まっている。わが国で、年の瀬も迫った昨年12月に松下電器とアイ・オー・データ機器がアダプター販売を開始したことには、後述するように、法律上の制約があった。

そもそもPLCとはどのような技術であるのかをまず概説しよう。一言で言えば、電力線を通信回線として利用する技術であり、電気のコンセントに通信用のアダプタ(PLCモデム)を設置してパソコンなどをつなぐことにより、数Mbps〜数百Mbpsのデータ通信が可能と言われている。

PLCの利点は、ほとんどの建物には電気配線が張り巡らされているため、新たにケーブルなどを敷設することなく手軽にLANを構築できることにある。用途としては、(1)家庭内の電灯線による家電製品間のLAN、(2)電力会社と家庭やオフィスとの間を配電線で結ぶ家電制御向けの低速データ通信、(3)電灯線や配電線をインターネットへのアクセス回線として利用したデータ通信などが考えられる。一般的には(3)の目的を差し「電力線インターネット」などと呼ばれ注目を浴びてきた。

電力線インターネットでは、コンセントと電源コードの間に専用のPLCモデムを設置する。コンセントは配電盤を介して家庭に入っている光ファイバや非対称デジタル加入線(ADSL)と接続されており、高速通信ネットが楽しめる。なおPLCモデムは電力とデータ用信号を分離したり重ね合わせたりする機能をもつ。

ただし、電力線はもともと高い周波数の電気信号を流すことを想定していないため、電源コードから雑音電波が漏れて既存のアマチュア無線や短波ラジオなどに深刻な影響を与えるのではないかとの指摘もあり、実用化できるかどうかは未知数の状況にあった。

ところが、昨年の9月に電波監理審議会がPLCの解禁を容認する答申をまとめ、PLCの実用化が一気に加速することとなった。

06年12月にアイ・オー・データ機器が販売を開始したPLCアダプターは親機1台と子機1台がセットになった「スターターパックPLC-ET/M-S」と子機1台の「子機単品モデル(増設用)PLC-ET/M」である。

使い方が簡単なことが特徴のひとつで、購入後すぐに家庭内のコンセントに接続できる。親機側をブロードバンドルーターなどにLANケーブルで接続して、子機側をパソコンなどがある部屋のコンセントに接続する。最後はパソコンとLANケーブルで接続するだけで利用開始できる。左の写真は筆者宅2Fに親機を接続したところである。




実際に筆者も試用して見たが、予め必要な設定がされており、すんなりインターネット接続が出来てしまい拍子抜けであった。

セキュリティも気になるところであるが、「PLC-ET/Mシリーズ」なら、暗号化設定も予めなされており、高度なセキュリティ環境のもとでインターネットを楽しめる。写真は1Fの子機である。

なお、親機1台に対して子機を最大15台まで接続できる。転送速度は理論値で最大190Mbps、実行値は約80Mbps程度という。 気になる実売価格は「スターターパック」が1万7千円台から2万1千円となっている。

近畿でFTTHサービスを展開するケイ・オプティコムは、4月2日よりPLCアダプタのレンタルサービスを月額500円(親機・子機各1台のセット)で開始する。また同サービスに先立って実施されたPLCトライアルの結果によれば8割の方が満足したという。高齢者や女性には機器設定の煩雑さから開放される恩恵が小さくはないと言える。

(筆者から一言)
試用のためにPLCアダプターを貸出いただいたアイ・オー・データ機器様にお礼申し上げます。





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