Wパンクでピンチ!ヤビツ峠〜宮ヶ瀬湖155kmロングライド
当初の予定では下記のルートで175kmを走ろうと思っていた。

まず横浜の自宅から国道一号線で二宮に向かう。
二宮交差点で右折し県道71号線で一路、ヤビツ峠へ。
峠までの標高761mを登りきった後は、ひたすら下って宮ヶ瀬湖へ。そこで美味しいソフトクリームを食べて、さらに相模湖、高尾山まで足を伸ばして初夏の景色を満喫。
帰りは、国道16号線で横浜まで戻る。…という総距離175kmのロングライド。

新緑が咲き乱れ、渓流の涼やかな音や、透き通るような山鳥の鳴き声に溢れている。
5月の丹沢山系は、自転車乗りを穏やかに迎えてくれる。
数あるロングライドコースの中で、最もお気に入りの経路だ。

今回も、そんな丹沢の自然を満喫しながら、ロードバイクで一陣の風に!
…と言いたいところだが、今回は大ピンチに陥ってしまった。
丹沢の山奥で前後輪タイヤがパンクしてしまい、スペアタイヤも不良で使用できず、後輪タイヤがパンクした状態で山道を進まなければならなくなってしまった。
今回のロングライドでは
『備えあれば憂いなし』
『油断大敵』
ということを、痛感した。
まずは、その一部始終をご覧頂きたい。
とにもかくにも新緑の丹沢道中に、Let’s Go!
結局、今回のルートマップはパンクの影響もあり、20km短縮した距離に。
下記の通りだ。

丹沢、宮ヶ瀬村周辺には、サイクリングショップが無く、厚木まで行かないと修理が出来ないので、後輪がパンクした状態で進むことに…。
相模湖、高尾山へのルートをカットしたので、予定した距離より20km短い155kmが今回の走行距離になった。
ちょっと不完全燃焼〜ッス。
実行日は5月。よく晴れた日曜日だった。
日中の気温は26度。風は南風が若干吹いていて、行きは少しだけ向かい風。しかし久しぶりの快晴だ。
またあの素晴らしい、丹沢山系に行けるかと思うと心は弾みペダリングも快調に。

この日は寝坊してしまい、10時半に起床。出発は11時過ぎだった。
休日の横浜。
街には、穏やかな雰囲気が漂い和やかなムードが。平和なこの感じ、大好きッス。
国道一号線の渋滞は思ったほど酷くなく、茅ヶ崎、平塚、大磯、二宮の情緒溢れる沿道の景色を愉しむことがきた。
行きなれたコースだが、この辺りはいつ来てもいいなぁ。
13時20分 二宮交差点
ここで右折をする。すると県道71号線だ。目の前には、これから向かう丹沢山系の山々が見えてきた。

10分ほどするとローソンがあったので、そこで遅い朝食を。
今日は寝坊したせいで、何も食べず飛び出してきたので、軽く食べておきましょう。

ミツヤサイダーにVAAM(バーム)、三日月メロンパンを買った。
三日月メロンパンはクロワッサンの形をしたメロンパン。
コンビ二前で食べていると、ヤビツ峠から戻ってきたロードバイク集団が休憩に立ち寄ってきた。
話を聞くと、今日は天気が良いので、ヤビツ峠の途中からの眺めが最高!だとか。
期待は高まるばかりだ。
はやる気持ちが抑えられなくなってきた。
14時10分 名古木交差点
名古木交差点から、ヤビツ峠までの約11kmの上り坂が延々と続く。

初めは、道の両脇には住宅街が広がる風景が続くが、さらに進むと丹沢らしい落ち着いた雰囲気に変わってくる。

丹沢の名水を使った蕎麦・豆腐屋さん。風格ある神社仏閣。それに民族資料館などなど。
もちろん、目前にはこれから挑む丹沢の山が勇壮な姿を見せてくれる。

短時間で、こんなに遠いところに来れる自転車って、やっぱり最高。
車や電車には無い感動と達成感がある。

14時35分 蓑毛(みのげ)バス停
急坂を登ると、自転車乗りの休憩地点となる”蓑毛バス停”がある。

ここには小さな雑貨屋さんに自動販売機、化粧室があり、一休みできる様になっている。
学生時代から来ているが、全く変わらない。
30代の自分が、まるで学生時代に戻った感覚になれる。
また登山道の入り口にもなっているので、多くの登山客もいた。

蓑毛バス停からヤビツ峠までは、緑に覆われたマイナスイオンの中を進む。
なんで自然ってこんなに素晴らしいんだろう。ため息が出てしまう美しさだ。
交通量も少なく、静寂だけが支配する神奈川県の神秘スポット。

耳を澄ますと、森から色々な声が聞こえてくる。
渓流の流れ。ウグイスが奏でる歌。下ってくるロードバイクの『シャーッ』という爽快な音…。
今、自転車と共に一陣の風になる醍醐味を満喫している。

この辺りで、ヤビツ峠から戻ってくる何台ものロードバイクとすれ違う。
さすがは首都圏屈指の人気コースだ。車より、自転車の通行量が多いくらい。
すれ違う時は、軽く会釈したり声をかけたり、互いの健闘を称えることは暗黙の了解だ。
ここに来ると、自転車を愛する仲間が沢山いる。
最高に居心地が良い。

眼下には湘南の街が広がる。
靄(もや)で海までは見えなかったが、極上の眺めだ。

標高が高くなるにつれ、道路が狭くなっていく。
この辺りは対向車に細心の注意を払って進もう。凸凹している場所もあり、気をつけないと落車することもあるから。
15時10分 ヤビツ峠
標高761mの最高地点に達した。ここには売店、化粧室がある。ボトルにコーラを補給した。
それにしても、暑い日に飲む炭酸飲料は最高。

ホッと一息ついて、辺りを見回すと色々な方がいらっしゃる。
ハイキングを終えバスを待つ団体の人達。オートバイのライダー、そして自転車でロングライドを楽しむ人などなど。

今日は家を出たのが遅かったから、ヤビツ峠の到着が15時を過ぎてしまったが、ここから宮ヶ瀬湖、相模湖、高尾山までは殆どが下り、もしくは平坦な道だから、このまま予定通り行こう。

10分ほど休憩し、2kmほど下った場所にある『護摩屋敷の湧き水』の清水をボトルに入れて、まず20km先の宮ヶ瀬湖まで行くことに。緑のトンネルは気持ちいい。

宮ヶ瀬湖までは、全て下り。
周りの景色を満喫しながらライディングを愉しんだ。

自転車乗りの憩いの場“きまぐれ喫茶”に、小川の流れる箱庭の様なバーベキュー場。
丹沢の山はさらに緑の濃さを増し、自然の奥深さ、雄大さを見せつけてくれる。

ヒャッホ〜イ!!
あまりの気持ちよさにスピードはグングン速まり、丹沢の道を突き進んだ。
…と、その時!もの凄い衝撃が身体に響いてきた!!
ガシャ〜ン!――グシャ!!
何だ〜!!??
エアポケットに突っ込んだような衝撃。
身体が自転車から飛び出しそうになった。タイヤからもの凄い振動が伝わってくる。パンクしたのは明らかだ。
しかもハンドルが変な向きに曲がってしまった。バランスが崩れ自転車から落ちそうになったが、スピードをゆっくり落とし、道端に止った。
それにしても凄い衝撃だった。何か嫌な予感がする。
早速、損害状況を確認しないと。

まずタイヤは前後輪ともパンクしていた。
ガシャ〜ン!!の現場を確認してみると、道路の真ん中に深さ15cm位のアスファルトのヘコミが…。
こりゃパンクするわな。よく落車しなかったよ…。
まず六角レンチでハンドルの位置を直す。
そして…タイヤのパンクだが…すこし心配事が。
何故なら、ここ最近(2年位)はロングライドでパンクしたことが無かったので、スペアタイヤの点検をしていなかった事。
『こういう時って、スペアタイヤも不良品ってこと、有り得るんだよね…。』
嫌な考えが浮かんできた。
早速、前輪のタイヤを交換しようとするが、なんと一本目のスペアタイヤをセットし空気を入れようとしたら…『ポキッ』て音がした。
何だ、今の音は?
恐る恐る、空気入れを抜いてみると、バルブの先端が折れていた…。
…嫌な予感が当たってしまった。

嘘でしょ〜。
これで残りの2本に何か異常があったら、僕は丹沢の山奥に置き去りさ…。

神様、仏様。どうか残り2本のスペアタイヤに異常がありませんように。
そして2本目のタイヤをセットし、空気を入れた。
おお、空気入った。良かった〜。
…と思ったのも束の間。
“シュー”という音と共に、なんと空気が抜ける音が!!
何度やっても最初は空気が入るのだが、直ぐに空気が抜けるのだ。
2本目のタイヤは不良だった。
ぉぉ〜、おお〜、何て…何て…なんてこった〜、、、。
頭が混乱した状態のまま、3本目のスペアタイヤをセットした。
“2度あることは3度ある”
そしたら、本当にあった。
なんとバルブが短く、ホイールからバルブが1cm程しか出ていないではないか!!
(私のホイールはロングバルブ対応。間違って短いバルブを買ってしまっていた)
いつ買ったか覚えていないが、そういやバルブの長さまで確認しなかったな…。
絶望的な思いでエアポンプを押し続けた。
しかしバルブが短く、空気入れが奥まではまらないので空気が4割位しか入らない。
時々、通り過ぎる自転車乗りに声を掛け、スペアタイヤを譲ってもらおうかと思ったが、すれ違うバイクは殆どが27インチ。しかもチューブラータイヤが多く、私が求める26インチ(650c)のWOタイヤはいなかった。
そんなこんなで悪戦苦闘してたら、もう4時半ではないか。
ずっとここに、いる訳には行かない。
意を決して、4割ほどの空気が入った前輪と、ぺちゃんこの後輪の状態で、とりあえず宮ヶ瀬湖まで向かうことにした。








