愛車

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2008/06/06

チャリ通勤で…東京湾を一周!(激・睡魔編)

4時20分 富津市・佐貫町(さぬきまち)近辺

薄暗い道路を走っていると、道沿いに人家をチラホラ見ることができる様になった。
道路標識を見ると、この辺りは佐貫町(さぬきまち)というらしい。

古い日本家屋の町並みが印象的な街だった。
房総にこんな懐かしい香りのする町並みがあったのですね。
しかも何故か、町の中心部に近づくにつれ“醤油”の香りが漂ってきた。

香ばしい醤油の匂い…何で?

さらに進むと、巨大な醤油樽が目に入ってきた。すぐ横には、趣きのある大きなお屋敷。
看板に『たまさ醤油』とある。
かなり歴史のある、お醤油屋さんらしい。
これが香りの元だったのですね〜。

そういえば、千葉は日本一の醤油生産量を誇っているそうだ。そんな話を以前、聞いたことがある。
中でも海に近くて、湿度が高く、良い湧き水に恵まれている佐貫町には大小の醤油屋が多いとのこと。
店構えは、まるで昭和初期にタイムスリップした様な由緒ある造り。
濃い口醤油の鮮烈な香りで、食欲が湧いてくる。

焼おにぎり食べたくなってきちゃったよ〜。

やっぱり、チャリ通勤は素晴らしい。
こんな素晴らしい出会いを演出してくれるのだから。
次は昼間に訪れ、この醤油を味わってみたい。

佐貫町…。日本の懐かしい風景と香りに溢れる、心に残る町だった。
こんな出会いがあるからチャリ通勤はやめられない。

佐貫町を過ぎると、道の両脇には雑木林が続き、房総半島らしい緩やかな丘陵地帯が続く。
心も弾みペダルも快調に!…と言いたいところだが、強烈な睡魔が襲ってきて、ペダリングに力が入らない。
考えてみれば、昨日は早朝6時に起床し江東区までチャリ通勤。
日中は20時まで仕事をし、休憩を挟んで21時から、今に至る7時間以上、ミニベロをこぎ続けてる。

無理もないッスね。

しかも、疲れ切った体をジワジワと痛めつける小刻みなアップダウンが連続し、もう立ち漕ぎしないと進めないッス。
変わり者の自転車ツーキニストよ、頑張るのだ〜。

さて、富津市内を通り抜ける127号線だが、これがなかなか面白い。
道沿いには由緒ありそうな神社仏閣に、廃業したガソリンスタンドやカーディーラー、それに砂利採取場、そしてタカナシ牛乳の工場など、様々な風景が目に飛び込んでくる。

移り変わる風景を愉しみながら一陣の風になる…自転車の醍醐味を体感できた。

4時45分 富津市・上総湊(かずさみなと)
海側に目を向けると、大好きなローカル線“内房線”が見え、ホッとする風景が広がる。
127号線に通行車は無く、まるで貸切状態。
このペースなら5時半までには浜金谷港に到着できそうだ。
カーフェリーの始発は6時半なので一眠りしましょう。

ガラガラの127号線を、変わり者の自転車ツーキニストは行く!!

4時50分 富津市・湊川(みなとがわ)河口
幻想的な風景だった。
波や風の音。清々しい潮風の香り。この時間にしか見れない、感じる事のできない極上の体時間。

空を見上げると仲の良さそうな4羽のトンビが、山に向かって飛んでいった。
朝モヤに霞む稜線沿いの川と町並み。この静けさと相まって、まるで夢を見ているかのようだ。

今回のチャリ通勤では、道中、あまりの辛さに“こんなことやって何の得があるのか?”感が湧き上がってきた事もあったが、この様な心の風景と出会うことができ、今回のチャリ通勤が無駄ではないことを確信した。


5時00分 富津市・竹岡(たけおか)町
海沿いの127号線に広がる小さな漁村“竹岡”

実は2年前に、この竹岡にはロングライドで訪れたことがある。
その時は、房総半島を縦断し、太平洋側の九十九里まで行ったのだが、腹ごしらえで食べた“竹岡ラーメン”が今でも忘れられない。













乾麺を使用し、ジューシーなチャーシューにさっぱり味のスープ。少し癖のある味だが、病み付きになるとたまらない味だ。
もちろんこの時間では店はやってないので今回は食べられなかったが、懐かしいロングライドを思い出すことができた。

さらに竹岡は“天然記念物・光藻発生地”としても有名だ。
祠(ほこら)の中には、小さな池があり沢山のお賽銭があったが、光藻らしきものは見ることができなかった。
どうも夜だと光るらしいです。明るくなると分からないッスね。


5時10分 JR内房線・竹岡駅
可愛らしい駅舎が多い内房線の中でも、お洒落な雰囲気が漂っているのが、ここ竹岡駅。
127号線を左折し、沢山の野良猫がいる急坂を登ると…ありました〜。

前面ガラス張りのお洒落な造りが印象的。
ホームから見る眺めも最高だ。線路上の朝靄が幻想的な風景を演出している。
始発前と言うこともあり、誰も居ない駅を貸しきり状態。


8席ある椅子を独り占めさ!
小さな幸せ。

椅子に座り睡魔に襲われながら、ボ〜としていると突然アナウンスが…。
『いつもJR東日本をご利用頂きまして誠に有難うございます。本日の千葉行きの始発は5時13分です…』
ちょっと嬉しかった。だって久々の人の声だったから。
人の声は、昨夜、木更津のローソンで“からあげくん”を買った時に、店員さんから『ありがとうございました』という言葉を聞いて以来さ…。

それにしても、江東区の会社から一睡もせず、ミニベロで走ってきたんだよなぁ。
恐怖の山道も体験し、心身共に疲れた。
椅子に座ると、身体の底から睡魔が襲ってくる。

『眠い〜』

早く浜金谷港に行こう。あそこなら乗船前に一休みできるはずだ。
竹岡駅から浜金谷までは4〜5km。
美しい海沿いの道を、睡魔と闘いヘロヘロになりながら、ミニベロを漕ぎ続けました〜。


5時45分 浜金谷港に到着
すでに“くりはま丸”が停泊していた。
早速フェリー乗り場に。乗船客はまだ居ない。
港の職員も出勤してきたばかりの様だ。

ある職員の方が、『早起きだね〜。これから三浦半島をサイクリングですか?』と話しかけてくれたが『違います。今日は仕事帰りに東京湾一周しているんです』なんて言うと、呆れられるか、驚かれて詳しく話を聞かれると睡眠時間が減ると思ったので、『そうで〜す』と返答した。

嘘ついてごめんね。

ミニベロは二輪車専用の停車場所に止め、自分は建物の中のベンチで一休み。
仰向けになって目をつぶる…。

ヤバイっす。アッと言う間に気を失いそうになる。
誰かに『起こしてください』とも言えず、身体を起こして目をつぶった。

しかも、かなりの空腹だったのだが、お土産屋と喫茶室は早朝だから、まだやっていない。
自動販売機のコーラを一気飲みして、空腹をごまかした。
6時過ぎに発券窓口が開き、大人と自転車一台の乗車券を購入した。
代金は920円。
自分以外に、車が5台に乗船客6名だった。もちろんチャリは一台だけ。
乗船OKのアナウンスが流れ、気だるい体を無理やり起こし外に出る。

するとどうだ。
鋸山(のこぎりやま)方面から眩しい朝日が昇ってくるのが見えた。
都会の朝日も良いが、房総の山間から覗く朝日はなお良い!!
勇気が出て前向きな気持ちになれる。この日の日の出は、本当に格別だった。





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