愛車

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2008/05/16

日本を乗りたおせ!〜?佐渡ヶ島

佐渡ヶ島のバイクコースを体験した私が、その印象を一言で表すと…“果てしなく続くアップダウン、“ジェットコースター”など、挙げれば枚挙に暇がないが、とにかく佐渡にはアップダウンが多い。
でも、これは裏返せば、起伏に富んだコースだから、ハンドリングを愉しみ、移り変わる景色を満喫できる、ということでもある。
佐渡の雄大な景色を堪能できるコース設定になっているのだ。
平坦な一直線の道を走ることに比べれば、断然こちらの方が愉しい。

ただ、私が感じたことは他にもある。
それは佐渡ヶ島全体に充満している歴史と伝統、そして文化の息遣いだ。
佐渡には、驚くほど神社仏閣が多い。
何でも奈良時代以降、佐渡ヶ島は”京の鬼門”にあたるとして当時から、多くの神社仏閣が建立されたそうだ。
なるほど、佐渡の歴史をひも解けば、古くから数々の文化人が島流しにあっており、能楽の祖・世阿弥をはじめ、法華経の日蓮上人などの住んだ佐渡には、現代になっても、その重みのある歴史と雰囲気が漂っている。

昔からの日本家屋が連なる町並みを目にした時に、佐渡には『日本人が知らない日本の風景がある』ということを感じた。
もちろん、奇岩が立ち並ぶ日本海の風景もダイナミック。
大きな一枚岩『大野亀』、色とりどりの花々、峠からの眼下のスリリングな眺め…。
どれをとっても佐渡の大自然の雄大さに驚かされるはずだ。

スタートとゴールは、佐渡ヶ島では両津に次いで大きな町・佐和田(さわだ)である。
トライアスロンのスタート・フィニッシュ地点と同じだ。
参加者数が多いのでスタートは、6人ずつの時間差スタート。

最も長い210kmコースは時計回りに佐渡ヶ島を一周する。
最初の難関は60km地点にある通称“Z坂”。
高低差およそ150mの急坂を一気に駆け上がる。

私もトライアスロンで、ここを登ったが、見た目ほど傾斜は厳しくない。
なだらかな坂なので、思った以上に快適に進めた。
もちろん頂上からの眺めは絶景。
眼下には日本海が創りだした、自然の造形美ともいえる奇岩の数々。
さらに遠くに目を向けると、延々と続く豆粒の様なロードバイクの列。
こんなに高く登ってきたのか!と自分で自分を褒めたくなるだろう。

続いては、悠久の歴史が造った“大野亀”
名前の通り、その姿は首を伸ばした亀そっくり。
佐渡のコースはその殆どが海岸沿いだから、こうした、自然が生みだした芸術と出会えるのも素晴らしい。

深呼吸すれば、潮風と森の心地よい香りが、鼻腔を刺激し脳を活性化させる。
日本一の島を独り占めにする。これこそ大人の最高の遊びだと思わないか。

さらに、サポート体制も万全だ。
およそ40kmごとにエイドステーションが設けられ、そこでは温かいお茶にコーラ、オレンジジュースといった飲み物はもちろん、おにぎり、バナナ、オレンジ、チョコレート、スープなどの食料に、マッサージサービスなど至れり尽くせりの、もてなしが用意されている。

100km地点。
佐渡で最も大きな町・両津だ。210kmの約半分まで来たことになる。
両津には大きな商店街があり、両サイドから地元の人たちの熱烈な応援を受けることができる。
私もトライアスロンレースの時に大きな声援を頂き、感激の気持ちでいっぱいになったことを覚えている。

そんな佐渡の人達の応援には特徴がある。
沿道にはご高齢の方が多いのだが、印象に残るのは控えめな応援。
大きい声を出したり、旗を振ったりせず、恥ずかしそうな笑顔で、声をかけてくれる。
でも、それが島の方達の精一杯の応援であることは直ぐ分かる。
選手一人ひとりと目を合わせ、丁寧に声をかけてくれのだが、心に染み込む優しさがある。
佐渡の人達の姿を見ていると、古き良き日本人の奥ゆかしさみたいなものを思い出す。

明治時代の古い町並みが残っていることで有名な、170km地点の小木(おぎ)まで行けば、残りは40km。
この辺りのアップダウンは、かなり足に来るが、小木の住民がいたるところで応援してくれ、勇気づけられる。
特に印象に残るのは深浦エイドステーション近辺の風光明媚な眺め。

ここ深浦には、私も訪れたことがある。そこには箱庭の様な小さな村があった。
まだこの様な暮らしが残っていたのですね…。
古き良き時代の日本の姿があった。
波の音、潮風に揺れる木々、夏虫や夜行性の動物が鳴く声など、都会では絶対に体感できない自然との対話。

こうした風景がある日本を誇りに思う。

佐渡には日本人の琴線にふれる、心の景色が残っているのだ。

210kmの制限時間は12時間。
ヘトヘトになって佐和田の町に戻ってきた選手には、暖かい海老汁と、お帰りなさい!の声援が!
心地よい疲れと、充実した達成感を体験する瞬間だ。
こんなに素晴らしい佐渡ヶ島。
私は、今年も佐渡国際トライアスロン大会に行くつもりだが、近いうちに佐渡ロングライド210にも出場し、マイペースなサイクリングも満喫したいと考えている。


最後に、この様なロングライドを完走するための基本的な心構えと装備を、紹介したい。

(体調面)
・ アップダウンの厳しい坂道でも自転車を下りない〜一度妥協してしまうと、そこから一気に
                                崩れていくから。
・ 事前に休憩する場所を決めておく〜210kmという距離は東京から軽井沢以上。全て休ま
                      ずに行こうとするのではなく、自分で事前に休憩地点を
                      決めておき、無理なく距離を稼ぐことが重要。もちろん
                      無用な休憩は、緊張感と体力減退の原因にもなるから 
                      注意は必要だが。
・ 喉が渇く前&お腹が空く前に補給を〜空腹や喉の渇きを覚えてしまうと、疲労が蓄積し 
                        やすくなり、完走の妨げとなる。少しづつ、計画的に
                        補給することを心がけたい。

(装備編)
・ ビンディングペダル+バイクシューズ〜足の疲れが減少し、効果的なペダリングが可能とな
                         る。レースに出場する90%以上の人が装備してい
                         る、ロードレースでは欠かせないグッズだ。
・ サイクルコンピューターを付ける〜速度、回転数、走行距離などが表示され、目標設定を立
                      てるのに役立つ。残りの距離も把握できるから、
                      モチベーション維持に効果的だ。
・ 尻パッド+グローブ〜長時間の走行では、ハンドルを握る両手と、お尻が痛くなりやすい。 
               快適なライディングには欠かせない。


写真提供:『佐渡カケススポーツ』(一部を除く)




























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