愛車

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2007/02/14

バイクの大敵は夏!

まわりからはアホ呼ばわりされながら、それでも一年中バイクで走り回っています。ただ好きで走っているだけですが「冬は寒くて大変でしょ」夏は「涼しそうでいいですね」とよくいわれます。


寒かろうが暑かろうがそんなことは大きなお世話ですが、バイクに対して暑い寒いについては、大部分の人は誤解をしています。
肌を出し風を切ってぶっ飛っべば、どんな暑い日でもはた目には涼しそう に見えるでしょうが、ところがこれが大間違いなのです。

最高気温30度、といっても夏の太陽がガンガン照りつける道路上は、軽く 40度や50度を超え、目玉焼きくらいの料理はできそうな灼熱地獄なってい ます。 そんな炎天燃える中を速く走っても、熱気をかき回すだけで少しも涼しく なんかありません。 この灼熱から逃げる方法や、暑さを防ぐ装置や服装は残念ながらバイクに はありません。

だからバイク乗りにはジッと連日我慢の夏が、本当は冬より もつらいのです。 ところが冬は、カネさえ出せばいくらでも暖かくなる方法があります。モ コモコ厚手のウエアを着込まなくても、自分の体温を反射させて暖かいとい う、薄い防寒下着などはもうかなり昔からあるのです。

寒さは怖くないはずなのに、寒さの極限ををバイクで経験したことがあり ます。 底冷えのする奈良盆地から山越えで伊勢に向かう立春の日、途中でポツリ と雨が落ちてきました。急いでカッパを着ようとしたのに、ない!カッパを 忘れたのです。雨やどりもできない山中道です。

本降りとなった冷たい雨の中、背中を丸めてずぶ濡れで走り続けました。 雨はすぐに防寒着をしみ通り、背中を冷たく流れ始め、身体を動かすとヒヤ リと水に触ります。全身水浸しでパンツの中にも水は流れます。 真冬の氷雨にカッパもなく、びしょ濡れで風を切っていると、体感温度は どんどん下がります。歯が鳴り身体は寒さでしびれ、しだいにすべての感覚 が麻痺し、水を吸った服もパンツも重くなり、なぜか頭が重くなって下がってきます。 冷たさで無感覚、無思考になって何も感じなくなり、ボーとそのまま走っていると、このまま死ぬのかなあ、冬眠ってこんな感じかなあ、なんて妙にのんびりした世界に入り込んでいきます。

さらに進むと、寒さで無感覚になった手や足先にピピー!と電気が走り、ハンドルやステップのショックがそのまま激しい電気になって、身体全体を痛いように走り回るのです。なのに頭だけ妙に冴えわたっています。 完全に命の危険を感じました。もうダメかと思ったとき市街地に入り、銭 湯の高い煙突が見えたのです。人生でこんなにうれしい銭湯は初めてで、 併 設されているコインランドリーに濡れた服を放り込み、無感覚の身体を湯船 にドボーン!と沈め、助かったと気が抜けたら嬉し涙がでていました。

あまりにも身体が冷えすぎて、熱いのかぬるいのかもわからず、30分じっと身体を湯船に沈めているのに、歯をガチガチさせて寒さに震えているだけです。 徐々に感覚が戻ってくると、身体中の皮膚が猛烈にかゆくなり、再び痛いような電気が何度も何度も身体を走ってやっと普通の感じが戻りました。 このときは冷凍人間寸前までの極限体感をしたと思います。今でも雨が降るとパンツに流れたあの冷たい雨を股間に感じるトラウマになっています。 でもこの寒さは真冬にカッパを忘れた当然の報いで、これは本当のアホなやつです。こんな目に遭っていても、それでも連日の猛暑をガマンして走るのは、寒さよりはず〜とつらいんですよ!






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